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機を逸した「元切り上げ」(時事深層)
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- 中国が「人民元相場の弾力性強化」を発表、切り上げに動き始めた。インフレ懸念が高まる中、中央銀行と共産党の食い違いもささやかれる。11月に中間選挙を控えた米国から、さらなる切り上げ要求も予想される。 なぜこのタイミングなのか。 6月19日、中国の中央銀行である中国人民銀行は「人民元の為替形成メカニズムをさらに改革し、人民元相場の弾力性を強化する」との声明を発表した。米国からの有形無形の圧力をはねのけ続けてきた中国が、ついに人民元レートの柔軟化を決断したのだ。 人民銀行は2005年7月に対ドルで約2%の切り上げを発表し、管理変動相場制に移行。それを機に約2割の元高・ドル安となったものの、2008年秋の世界金融危機後は為替介入で事実上の固定相場制を維持してきた。

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