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【NY市場】原油反落でドル買戻しの動き
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27日のNY為替市場はドル買戻しが優勢となった。
原油が反落して始 まり、市場には安心感も出ていたようで、ドルの買い戻しが優勢とな った。
株式市場が途中、原油下落による石油関連株の下落で、ダウ 平均が下げに転じる場面も見られ、ドルも伸び悩んだが、終盤になっ て株式市場も堅調に推移したことから、ドルも堅調に推移した。
ユーロドルは1.56台に下落、ドル円は104円台に上昇している。
イエレン・サンフランシスコ連銀総裁の発言が伝わっていたが、政策当局 者は弱い経済成長を予想としているものの、弱い成長を示すデータのみ では利下げを正当化できず、景気改善に伴い、利下げを解除する必要と 述べており、ややタカ派な面も見られたが、特に反応はない。
原油高騰から のインフレ懸念で利下げ観測は完全に後退しているが、利上げ観測が 強まるには、まだまだ時期尚早。
きょうの消費者信頼感指数も57.2と92年 10月以来の水準に落ち込んでいる。
このところの政策当局者の言動を見ると、金融緩和による景気支援は、 インフレ水準から、もう限界に来ていることを示唆、FRBはこれ以上の余裕 はないだろう。
また米政府も4月末から始まっている戻し減税による景気刺 激策の行方を見守るといった状況。
原油高騰が目下の課題で、サウジなど に増産圧力をかけているが、エネルギー上昇は自然の流れとの見方もあり、 具体的な解決策も出ていない。
このような状況の中、あとは米経済の自然治 癒力を信じるといったところか。
◆ドル円は10日線を再び回復 全ては原油次第 ドル円はNY時間に入って買いが強まり、ロンドン時間に上げを拒んでいた 104.00の水準を突破し、104.30近辺まで上昇している。
104.50までの間には 売り圧力も強そうで、伸び悩んでが、しっかりとした推移となった。
10日移動平均線が104.00近辺に来ており、再び上の位置を回復している。
全ては原油次第といった感もある市場だが、原油の調整が続けば、105円 乗せの可能性もありそうだ。
現状では米利下げよりも、次回の利上げのタ イミングを探る動きに市場のバイアスは変化してきている。
◆ポンドは底堅い動き ただ英サービス業2001年以来の低迷 ポンドは底堅い動きを見せた。
ドル買い戻しの動きから、ポンドドルこそ揉み 合いが続いたが、対ユーロ、対円では堅調に推移しており、比較的しっかり とした動きが続いた。
ただ、英企業の景況感は低迷が鮮明になってきている。
英産業連盟(CBI)に よると、1-3月期のレストランや映画館など個人消費に直結したサービスセク ターの事業活動は-44%と2001年以来の低水準に落ちこんでいる。
消費者が 娯楽などに対する支出を抑制しているようだ。
また収益は統計開始以来の低 水準に落ち込んでいるという。
インフレ懸念が強く、英中銀は直近では4%近くのインフレの可能性も指摘し ており、スムーズには利下げは出来そうにない。
しかし、信用懸念から、消費 者のセンチメントは確実に低下しており、米国のみならず、英国のスタグフレ ーションの懸念もありそうだ。

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