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現実の前にはボランティア教師など“道化師”だろう。それでも…(ルポ:“弱者”として生きるアメリカ)
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- (前回「タイソンはなぜ1億ドルも稼いだのに破産したと思う?」から読む) ドアを開けると、いつもより教室が騒がしかった。テイラー・ハーパーが手を広げながら言った。 「今日のAは、あなたの授業を受けられるの。そのために必死で課題をこなしたのよ。褒めてやって」 Aの頭を撫でると、彼は照れたように笑った。 (これまでの経緯については、「賢く強く健気な子に、何もしてあげられないのか?」の回を参照) Aの隣に、170センチ近くありそうな大柄な5年生の少年と、細く、浅黒い肌の5年生の少女が佇んでいる。 「ソウイチ先生っていうんでしょ」 大柄な少年が話しかけてきた。既に私の話が伝わっているらしかった。

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