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「僕はママが好きです!」競い合うように日本語を話す少年たち(ルポ:“弱者”として生きるアメリカ)
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- (前回「少年たちの人生に「セカンド・ウィンド」よ、吹け」から読む) 少年Bとの別れの日がやって来た。 ボクシングのミットを持って、私に笑顔を向けた顔が蘇る。 前夜、考えてはみたのだが、最後の言葉は思い浮かばないままだった。 この日はテイラー・ハーパーが出勤しており、授業前に彼女の部屋で話をする時間を作った。 「Bね、あなたに本当に感謝しているわよ。お別れ会にも出てほしいって、私たちに言ってきたわ」 「来週はリノにいないから、無理なんだよ。でも、淡々とした別れの方がいい。彼も新たな地で再出発しなきゃならないんだから。嫌な思い出のあるリノのことは一刻も早く、忘れさせてあげようよ」 「ドライなことを言うわね」 「ところで、ニューフェイスのCは、何をやらかしたの? 『僕のガールフレンドにちょっかいを出した奴を、叩きのめしてやった』なんて語っているけれど」 「あの子が一年生のときの担任は私なの。

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