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【NY市場】弱い米指標で円買いの動き
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14日のNY市場は円買いの動きが強まった。
この日発表になった米小売売上高が予想外のマイナスとなったことや、新規失業保険申請件数も弱い内容となったことから、ドル円が下落し、他のクロス円もつれ安となっている。
ドル円は一時90円台に下落し、ユーロ円も131円台に下落している。
◆ユーロは弱い動き 消去法的にポンド買い 弱い米経済指標や好調な30年債の入札で長期金利が低下し、ドル売りが優勢となったが、ユーロドルの動きは鈍い。
トリシェECB総裁の理事会後の会見もトーンが弱く、また、ギリシャの財政赤字懸念が強い中、ドル安のカウンターとして、ユーロを積極的に買う雰囲気までは無い。
ただ、ゴールドマンサックスはドル売りのカウンターとしてのユーロの地位は依然として機能すると指摘していた。
この動きにポンドが堅調な役割を果たしている。
円高の動きから対円では下落していたものの、対ドル、ユーロでは堅調に推移している。
消去法的に買われているようだ。
◆カナダ底堅い カナダ円で米系の買い推奨も きょうも原油は続落となっていたが、カナダは底堅い動きをしている。
ドルカナダは1.02台前半まで下げ、3ヵ月ぶりの水準に下落している。
円高の動きから、序盤はカナダ円も下押し圧力が強まったが、終盤に下げを取り戻している。
シティバンクが買い推奨を出していたようだ。
上値のターゲットは94円。
また準政府系のカナダ買いも観測されていた。
景気回復期待から資源国通貨であるカナダへの期待は高い。
また、各国に財政赤字問題が浮上している中、カナダもこの問題とは無縁ではないが、対GDP比での累積赤字の割合は30%前後で、他のG7各国の平均である約70%の約半分以下となっている。
相対的に警戒感は少なく、カナダに対する安心感に結びついているようだ。
(Klugシニアアナリスト 野沢卓美)

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