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【NY市場】中国の金融引き締めで、円買い強まる
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12日のNY市場は円買いが強まった。
ドル円は91円を割り込み、一時90.75近辺まで下落。
ユーロ円も一時131.70近辺まで大幅に下落している。
きっけは中国人民銀行による金融機関向けの預金準備率の引き上げ。
商品市場や株式市場が下落するなど、このところのリスクポジションの巻き戻しが各市場で強まり、為替市場では円安期待から堅調な動きを続けていたドル円、クロス円に大幅な調整の動きが出ている。
◆資源国通貨も大幅調整 商品市場や株式市場が下落するなど、このところのリスクポジションの巻き戻しの動きに、カナダや豪ドルといった資源国通貨も大幅な調整を見せた。
対円のみならず、対ドルでも売られている。
カナダ円は87.30近辺まで下落し、21日線に到達している。
中国経済の過熱感引き締めとともに、過熱気味だったコモディティ関連のエクスポージャーも引き締められたといった状況。
◆ユーロは以前ほど信頼感無く ユーロドルは一時1.4550手前まで上昇したものの、結局、1.4500近辺と、ここ数日のレンジ(1.4450-1.4550)の中心に戻ってきている。
先週の弱い米雇用統計で早期利上げ期待は一旦後退しており、ユーロは買い戻されているものの上値は重い印象。
例え米早期利上げ観測が後退したとしても、これまでの様な積極的なユーロドルの上昇には懐疑的。
昨年は巨額の米財政赤字拡大懸念から外貨準備のドル離れが懸念されていたが、ユーロ圏も同様の問題が浮き彫りになっており、昨年のようなユーロシフトは加速しない可能性も想定される。
ここ数日の動きを見ると、ギリシャ、スペイン、ポルトガルなど一部ユーロ参加国の財政赤字問題も浮き彫りになりつつある中、ドル売りの受け皿としてのユーロへの信頼感も磐石ではなさそうだ。
(Klugシニアアナリスト 野沢卓美)

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