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【ロンドン市場】菅・新財務相発言で衝撃、円安に
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7日のロンドン市場前半は菅・新財務相の発言が話題となった。
財務相は就任会見で「為替が経済に与える影響を考え、適切な水準になるよう日銀と連携して努力する」、「為替がもう少し円安方向に進めばいい」などと述べた。
発言後、30分弱でドル円は92円台前半から92円台後半、ユーロ円は132円台半ばから133円台前半、豪ドル円は84円台後半から85円台前半まで急伸した。
財務相が為替水準に具体的に言及するのは異例。
前任の藤井氏は円高容認のイメージが強かったが、後任の菅氏は円安論者と受け止められそうだ。
NY勢が参加し始める時間帯に、ドル円は93円台前半、豪ドル円は85円台半ば、ユーロ円は133円台半ばまで水準を切り上げた。
◆英中銀はサプライズ無し、反応薄 英中銀は7日、政策金利を0.50%、資産買い取り枠を2000億ポンドで据え置くと発表した。
金利据え置きは10ヶ月連続。
簡易声明では、資産買い入れ枠の完了にさらに1ヶ月を要するとの見方が示された。
事前に据え置きが確実視されていたため、ポンド相場は特段反応を示さなかった。
なお、採決状況など今回の会合の詳細を記した議事録は1月20日に公表される。
次回会合(2月3日、4日)のヒントとして注目されそうだ。
◆ドル堅調、米雇用統計前に調整 きょうは相対的にドルが強含んだ。
ユーロドルは1.4400付近から1.43台前半、ポンドドルは1.6000付近から1.5900付近まで下げた。
ドル円は92円台前半から93円台前半まで買われた。
ドル円については菅財務相の発言が円売り要因、ポンドドルについてはドバイ・リスクの再浮上がポンド売り要因とされた。
東京市場では大林組など日本の企業連合がドバイ政府による工事費支払いの遅延で鉄道建設を一時停止すると報じられた。
英銀はドバイ向けのシェアが突出しており、ポンドはドバイ・リスクに敏感な通貨として知られる。
一方、ユーロドルについて明確な売り材料はない。
きょうはEU当局者がギリシャのアテネを訪問し、財政問題を協議する見通しと報じられていた。
米雇用統計前ということで調整が入りやすい状況にあるのかもしれない。
東京市場で買われた豪ドル/ドルは0.92台前半から0.91台半ばまで売られ、利上げ期待を背景とした買いは巻き戻されている。
(Klugアナリスト 鈴木崇浩)

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