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【東京市場】円買い優勢、調整色強く
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5日の東京市場は、ドル円、クロス円ともに軟調で円買いが優勢だった。
前日のNYダウが155ポイント高と大幅反発したことを受けて、日経平均も序盤に100円超の上昇となった。
しかし、為替市場では調整色が強く、ドル円は92円台後半から91円台後半まで下落した。
クロス円も軟調で、ユーロ円は133円台半ばから132円台前半、ポンド円は149円台前半から147円台半ばへと売りが進んだ。
一方、原油高など商品市況が堅調なことを背景にオセアニア通貨には買いが入った。
しかし、豪ドル円は一時84円台後半をつけたあとは83円割れへと反落、上昇力には欠けていた。
前日の12月米ISM製造業景況感指数は予想を上回る好調な結果だったが、市場には早くも週末の米雇用統計を控えた調整ムードが漂っていた。
日経平均も後場には上げ幅を急速に縮小した。
◆ドル円、10日線を割り込む ドル円が10日移動平均線を下回ったことが、一段安の契機となったとの見方があった。
移動平均線はいわゆるテクニカル分析で重宝される分析手法。
10日線は最近の89円台から93円に至る上昇局面で、一貫して割り込むことなくサポート水準の指針となっていた。
今回、92円近辺にある同移動平均線を割り込んだことが短期筋のストップ注文を誘発した模様。
その他の円高材料としては、三井住友フィナンシャルグループが6日にも8000億円超の公募増資を決議する見通しとの報道が流れたことが海外投資家の円買いにつながる、との観測もあった。
前日のNY市場でドル売り傾向を見せるなど、週末の米雇用統計を控えて早くも調整の動きが強まったようだ。
12月29日までのIMM投機ポジションでもドルに対する円の売り越しが増加しており、円売りポジションが蓄積していた点も指摘されていた。
(Klugシニアアナリスト 松木秀明)

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