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アジアの金融システムの長所と短所(マニラ便りアジア経済の現場から)
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- 2008年夏に始まり、2009年秋のリーマンショックで深刻化した世界的な金融危機は、1997〜98年のアジア金融危機のときと反対に、アジアの金融システムの長所を明らかにしました。米国や欧州の金融機関が軒並み厳しい危機に見舞われるなかで、アジアの金融機関はほとんど影響を受けなかったからです。 しかし、今回の世界金融危機は、アジアの金融システムの長所と短所を再考させ、長所を伸ばして短所を是正するきっかけになるのではないかと期待されます。今回は、いま徐々に収束に向かいつつある世界金融危機の原因やアジアへの影響を振り返り、アジアの金融システムの長所と短所を考えてみたいと思います。 世界金融危機の原因は何か 今回の金融危機の原因については、さまざまな議論がなされていますが、2000年代における世界的不均衡の拡大、米国の大幅な金融緩和、金融機関のリスク管理の失敗、金融規制の不適応などが絡まって生じたというのがコンセンサスに近いといえましょう。

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