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【NY市場】方向感なくドル上下動
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15日のNY為替市場、ドルは方向感のない動きとなった。
対ユーロでは上昇した が、対円、対ポンドなどでは、やや軟調な動きもあった。
きょう発表になったNY 連銀景況指数や鉱工業生産が弱い内容だったことで、このところ強まって いた楽観論も一歩後退した。
ただ、後半になると原油に利益確定売りが強まっ たこともあって、ドルは買戻しも入っていた。
株式市場は堅調に推移していた ものの、債券市場で利回りが低下する中、ドルの上値は抑えられた。
米国債 については、きょうが大量償還日だったこともあって、利益確定の動きも出て いた。
このところ一部の市場関係者の間では、リセッション懸念が遠のき、利下げ 観測は後退、きのうは年内利上げ観測まで出るなど、楽観的な見方も増え つつある。
しかし、きょうの弱い指標などを見ると、まだまだ予断は許さない 状況にはありそうだ。
まだ、決め手を欠く中、きょうは方向感のない動きとなっ た。
◆ドル円、10日線と100日線の間を上下動 ドル円は105円台に上昇してNY時間に入ってきたが、経済指標が弱かった ことや、原油が前半は高騰していたことで、売りが優勢となり一時104.40/50 水準まで下落した。
ただ、後半、原油に利益確定売りが強まり、株価も堅調 だったことで、下げ渋る動きとなった。
きのうは105円台を回復していたが、やはり売り圧力は強い。
米国債償還に 絡んだ動きもあっただろう。
きょうの100日線は104.80近辺にあり、なかなか、 完全突破とまでは行かないようだ。
しかし、10日線(本日104.50)はきっちりと 維持されており、下値も堅い。
きょうの動きを見る限りでは、自律反発基調は継続しており、105円台をきっち り回復できれば、108円を目指すと見ているが、なかなか容易ではなさそうだ。
100日線と10日線も接近してきており、そろそろ上下どちらかに放れる動きが 出そうな雰囲気もあるが。
◆ユーロは軟調な動き ただ、ウェーバー総裁は相変わらずタカ派 ドイツGDPやユーロ圏GDPが予想を上回る内容だったことから、ロンドン時間 には買いが優勢となったユーロだが、NY時間に入ると、上げを帳消しにする 動きとなった。
対ポンドや対円など、このところ上昇していたクロスでの売りが ユーロドルを圧迫しいた。
急ピッチで上昇してきた原油が、そろそろ息切れの 雰囲気もユーロを圧迫している。
ただ、ドイツ連銀のウェーバー総裁は相変わらずタカ派だ。
独紙に対して、高 インフレから利上げの選択肢を排除しない、6月の会合は選択肢を協議すると 述べ、利上げの可能性も強調している。
一方で、利下げの可能性は退けたという。
商品価格のみならず、賃金上昇から のインフレ期待に悩んでいるドイツにとっては、利下げの選択肢はあり得ないこ とのようだ。
フランスやスペイン、イタリアなどとはインフレに対する危機感が違う ようだ。

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