| スポンサーリンク |
しばらくは70ドルをはさんで一進一退での推移が続く見通し
- 記事詳細
-
1.9月の原油市況:70ドルを中心に横ばい
9月の原油相場(WTI、期近物)は横ばい圏で推移した。
月初には、中国景気の先行きや米国金融機関の不良債権問題などが懸念され、米国株安に伴って原油価格も下落気味に推移した。
しかし、米国雇用統計が米景気の改善傾向を示すものとされ、米株高に伴い原油相場も持ち直した。
その後は、米国の株価が底堅く推移したものの、原油相場はやや弱めの推移になった。
特に23日に発表された米石油週次統計では、原油在庫や石油製品在庫の増加が示され、相場の下げ材料になった。
その後、米住宅関連指標が弱めに出たこともあり、原油相場は1バレル=65ドル台まで下落した。
もっとも、30日の同統計では原油在庫が増加したものの、ガソリン在庫が減少したことが買い材料になり、月末は70ドル台に上昇した。
25日にイランによる新たな核施設の建設が明らかになり、地政学リスク懸念が生じていたことも相場の押し上げ材料になったとみられる。
また、為替市場でのドル安も、ドル建てで取引される原油価格の押し上げ要因になったとみられる。
WTI・ブレント・ドバイの油種間スプレッド(価格差)をみると、月末にかけてややWTI高が進んだ。
一方、原油価格の先物カーブをみると、引き続き緩やかな先高観測がある。
先物市場における投機筋のポジションは、買い越し幅が小幅拡大した。
また、商業筋も含めた先物の全建玉残高はわずかに減少した。
世界景気の回復基調が続く中で、地政学リスク懸念の強まりやドル安など原油相場の押し上げ材料も加わったものの、原油相場の上昇は限られた。
各国で実施された政策効果の剥落や雇用情勢の厳しさなどから景気の持ち直しテンポが鈍化するとの懸念や、軽油など中間留分を中心とした石油需要の弱さが、相場の上値を抑える材料になっていると考えられる。
一段の相場上昇には、各国雇用情勢の改善や貿易・物流の持ち直しなどにより景気回復の持続性が確認されたり、中間留分の在庫減少などにより石油需給の改善が見込まれたりすることが必要になるとみられる。
しばらくは70ドルをはさんで一進一退での推移が続く見通しである。
| スポンサーリンク |
