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米FRB、出口戦略への転換に慎重姿勢=FOMC会合
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−MBS買い取りペースは減速、長期国債買い取りは現状維持−
【2009年9月24日(木)】 − FRB(米連邦準備制度理事会)は23日、FOMC(米連邦公開市場委員会)会合を開き、政策金利であるFF(フェデラル・ファンド)金利の誘導目標を現行通り、0%〜0.25%のレンジを当面、維持することを決めたが、同時に、米国経済の回復が順調に進んでいるとの認識を明らかにした上で、住宅市場を活性化するための緊急融資を抑制する方針を初めて打ち出した。
FRBは、会合後に発表した声明文の中で、過去60年間で最悪といわれたリセッション(景気失速)について、「厳しい景気後退局面が終わり、経済活動は回復を続けている(economic activity has picked up)」と述べ、リセッションがすでに終焉したという景気判断を示している。
これは、前回8月12日のFOMCで、米経済の現状認識について、「経済活動は横ばい(leveling out)になった」という文言から一歩前進している。
こうした米国経済の着実な回復の認識に基づいて、FRBは住宅市場対策として打ち出したMBS(不動産担保証券)の買い取り枠1.25兆ドル(約114兆円)と、政府系住宅金融会社のファニーメイ(米連邦住宅抵当金庫)とフレディマック(米連邦住宅貸付抵当公社)が発行する短期社債の買い取り枠2000億ドル(約18.3兆円)はいずれも維持するとしたものの、その実施ペースについては、従来の年内達成から来年第1四半期(1-3月)にまで引き延ばす形で、徐々にスローダウンさせるとしている。
その理由については、これまでFRB主導で進められてきたMBSの買い取りをマーケット自身の手で行うことができるよう取引の円滑化を進めるためとしている。
FRBはこれまでに1.25兆ドルのMBS購入枠に対し約7割の8570億ドル、政府系住宅金融会社の社債購入の2000億ドル枠に対しては約65%の1290億ドルまで消化している。

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