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【NY市場】トリシェ会見でユーロ買戻し
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8日のNY為替市場はユーロの買戻しが顕著となった。
きょうのECB理事 会後のトリシェECB総裁の会見が前回と同様にタカ派姿勢を維持したこ とがきっかけ。
総裁は「「インフレ抑制が最優先課題」とインフレを重視 姿勢を継続、景気については下振れリスクは継続としているものの、「1-3 月期は底堅い成長になる模様」と述べており、概ね前回と変わらない タカ派な印象となった。
一部ではこのところの景気指標の弱さから、ハト 派な面も覗かせてくるのではといった期待も出ていたことから、きょうの 会見はその期待を裏切る結果となった。
ユーロドルが買い戻されたことによって、全体的にドル売り優勢の展開 となり、ドル円も軟調に推移した。
◆ドル円 103円台に下落、21日線は維持 ドル円はNY時間に入って売りが強まり、一時103.40近辺まで下落した。
米投資銀行の売りが活発に出ていたようだ。
連日最高値を更新し続け ている原油市場が、きょうは利益確定売りに押されていたことから、株価 も底堅く推移し、後半にかけては下げ渋っている。
きょうの10日移動平均線は104.45、21日移動平均線は103.40となってい る。
きょうは10日線を下抜けたものの、21日線は維持した格好となり、 まだ戻り基調は維持しているようだ。
しかし、もし、21日線を完全に下抜けるようであれば101円台を目指し そうな雰囲気も出てきており、また、逆に10日移動平均を回復してくれ ば、まだ自律反発の動きは継続していると言えよう。
ちょっとした踊り場 に差し掛かったようで、明日以降の動きは注目される。
きょうも原油の 動きに注目集まったが、特に重要なイベントも無い中、相場のポイント となりそうだ。
◆政策金利据え置きもポンド軟調 ECBと同じく、きょうは英中銀の政策金利も発表された。
市場の一部で は、きょうにも利下げが実施されるのではとの見方もあったが、結局は 市場の大方の予想通り、政策金利は据え置かれた。
トリシェECB総裁の理事会後の会見がタカ派な内容だったことで、ユーロ ドルと伴にポンドドルも上昇する場面も見られたが、対ユーロで下落、 そして、円買いの動きから対円でも下落し、クロスでの売りがポンドを 圧迫した。
きょうは政策金利は据え置かれたものの、来月の金融政策委員会 (MPC)では利下げと見る向きが依然として多い。
◆いずれもカナダ円の上値は重い カナダ円は101円台まで下落している。
きのうは一時105円台まで上昇し ていたことから、2日間で3円以上下落したことになる。
原油の高騰は資源国通貨であるカナダにとっては追い風となるが、一方 で米景気への不透明感も強め、リスク回避的動きからの円買いが強まり、 きのうのようにカナダ円の上値を重くする。
一方で、きょうのように原油が利益確定売りに押されても、今度はカナダ 自体に売り圧力が掛かり、カナダ円を圧迫するようだ。
この2日間の動き を見た限りでは、どちらにしてもカナダ円の上値は重そうだ。

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