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【NY市場】リスク回避の動き続く
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7日のNY市場はリスク回避の動きが続いた。
原油、ダウ平均が大幅に下落する中、市場全体がリスク回避的な動きが強まり、為替市場は円買いの動きが強まった。
ドル円、クロス円はロンドン時間の上げを失っている。
特に悪材料が出たわけでもないが、明日のアルコアの決算発表を皮切りに、米企業決算が本格化してくる中、行方を見守ろうと、エクスポージャーを減らそうという動きが強まっている。
◆第2の景気刺激策が警戒感を呼び込んでいるとの見方も 一部に第2の米景気刺激策の話題が登り始めている。
米大統領経済顧問のローラ・タイソン氏はシンガポールでの講演で、米国はインフラ投資に焦点を絞った景気刺激策第2弾の取りまとめを検討するべきだとの考えを示していた。
2月に承認された7870億ドル規模の刺激策は、やや小さ過ぎるとの見解。
またホイヤー米下院院内総務(民主党)も第2の景気刺激策をまとめる可能性について、オープンであるべきとの考えを示している。
明日のアルコアの決算発表を皮切りに、米決算発表が本格化してくる中、こういった第2の米景気刺激策の話題が逆に不透明感を高めているとの指摘も聞かれる。
しかし、逆に出口戦略論を前面に打ち出すよりは、サポートとなるようにも思われるが、相場の地合いが弱い中では、ポジティブな話もネガティブに変えられてしまうのもマーケット特有の事象でもある。
◆ドル円95円割れ ドル円は95円を再び割り込んでいる。
NY時間に入って軟調な動きとなったが、序盤は日本時間午前1時のロンドンフィキシングにかけての米国債入札に絡んだ本邦勢のドル買い需要の思惑もあり、95円を維持しいた。
しかし、それを過ぎた辺りから売りが強まり、95円をブレイク、一時94.75近辺まで下落している。
下値のサポート水準は94.70。
◆ポンド、資源国通貨、ロングポジション解消加速 3月以降、景気底打ちや商品市場上昇期待で買われていた、ポンドや、カナダ、豪ドルといった資源国通貨が、対ドルのみならず、対ユーロでも下落しており、売りが目立っている。
先行きへの不透明感が再び強まる中、ロングポジションを一旦解消しようという動きが加速しているようだ。
テクニカル的な見切売りも加速している。
ポンドに関しては、有名シンクタンクの英国立経済社会研究所(NIESR)が発表した6月までの3ヵ月間のGDP予想が0.4%マイナスとなり、前回の5月までの3ヵ月間のGDP予想も下方修正している。
NIESRは前月分までの経済指標を見た限りにおいては、3月に景気が底打ちしたという証拠は見られず、きょう発表された鉱工業生産のデータからも4月に示したGDPに対する見方を見直す必要がありそうだとの見解を示していた。

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