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脅威の新興国日本に共感を呼んだ栄一(渋澤 健の資本主義と道徳)
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- 1909年の夏。太平洋上で夕食を終えた渋沢栄一は「ミネソタ号」のデッキに上った。厳夏の太陽から逃れた海の夜風は涼しかった。海から視線を上げた栄一は、北極星を見つけた。「ほう…」。北極星は、7年前に初めて渡米した時も同じところにあった。 今回の団体は前回より大人数だ。栄一を団長とする「渡米実業団」のメンバーは、東京、横浜、京都、大阪、神戸(その後、名古屋が合流する)の実業家。婦人や付き人なども同行し、全員で51名の民間人が3カ月をかけて、シアトルからワシントンへと米国大陸を横断し、またサンフランシスコへと戻り、ハワイ経由で帰国する。53都市を訪れることになり、ウイリアム・タフト大統領や発明王のトーマス・エジソンなど各界の有識者と面談し、交流を深めた。
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