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【NY市場】ドル売り強まる、ドル円96円近辺へ
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19日のNY市場は、中盤にドル売りが強まった。
序盤は主要な経済指標の発表が無く、ロンドン市場後半からの水準を踏襲した静かなマーケットだった。
NY株式市場は各株価指数が堅調に始まり、リスク許容度が増したとしてオセアニア通貨が小高く推移した。
しかし、中盤からはドル売りが一気に強まる波乱の展開となった。
NY株式市場が全般に上げ幅を縮小して、ダウ平均株価はマイナス圏へと反落した。
米債券市場では、安全資産として債券が買われ、利回りが低下、次第にドル売り圧力が見られはじめた。
原油市況が急速に売られたことも影響した。
そこに、ムーディーズがカリフォルニア州の格下げの可能性との報道が伝わると、米国債格下げへの連想からドル売り材料として捉えられた。
ドル売り一気に強まり、ドル円は96円台半ばを割り込むと96円ちょうど水準まで下落した。
ユーロドルは1.39半ばの節目を上抜け、1.40台乗せへと急伸した。
ポンドドルは一時1.65台後半、豪ドル/ドルは0.81台前半まで高値を伸ばす場面があった。
その後は、株安に伴うクロス円の売りに押し戻されてユーロドルは1.39台半ば、ポンドドルは1.65近辺、豪ドル/ドルは0.50台半ばへと調整されて取引を終えた。
ドル円も96円台前半での取引が続いたが、96円割れは回避されて引けた。
クロス円は各通貨まちまちだったが、概ね円買いが優勢だった。
ユーロ円は134円台後半から134円近辺までほぼ一方通行で売られた。
一方ポンド円は159円台前半から一時158円台前半まで軟化したが、終盤は158円台後半へと持ち直した。
豪ドル円は、序盤は78円台と高く始まったが株安・原油安に押されて77円前半まで下落、ロンドン市場での上げを消して引けた。
◆米ムーディーズ、カリフォルニア州格下げの可能性 NY市場中盤に、米格付け会社ムーディーズがカリフォルニア州を格下げする可能性があると発表した。
為替市場では米国債の格下げリスクが増すとの連想からドル売り材料として捉えられていた。
カリフォルニア州は2010年度予算は200億ドル超の歳出超過となるとの見方が強く、債務履行に困難を生じる可能性があることが格付け見通しの見直し理由とされていた。
また、この発表の後に、カリフォルニア州の5月失業率が11.5%に達したとの報道も不安感を増幅させていた。
来週の米国債入札やFOMCへの影響があるのか、注意を引くニュースだった。
◆カナダ軟調、弱い指標と原油安 カナダ相場にとっては悪材料の多い19日のNY市場だった。
東京時間21:30に発表された4月のカナダ小売売上高が前月比-0.8%と市場予想の+0.1%から大きく下振れたことで、ドルカナダはNY序盤に1.36台後半まで上昇して本日の高値をつけた。
しかし、ムーディーズの報道でドル売りが強まると一気に1.13割れ。
しかし、後半は原油相場の急落と株式市場の軟調な動きを嫌気して再び1.13台半ばへと上昇して引けた。
クロス取引ではカナダ安がより鮮明だった。
カナダ円はロンドン市場での86円近辺をピークとしてNY市場ではほぼ一本調子で売られ、引けにかけては84円台後半まで下落した。
ユーロカナダも1.57近辺から1.58台乗せへと上昇して終わっている。

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