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【NY市場】株高でリスク選好の動き、円売り強まる
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18日のNY市場は、強い米経済指標を受けて株高・円安の動きだった。
NY序盤に発表された前週の失業保険受給者数が市場予想の684万人を下回る668.7万人だったことや、6月のフィラデルフィア連銀景況指数が-2.2と市場予想-17.0および5月の-22.6から大幅改善ことが好感された。
まず、米長期債利回りが上昇し、NY株式市場も次第に上げ幅を拡大していった。
リスク選好の動きが復活したことで為替市場では円安が進んだ。
ドル円は96円台に乗せると一方通行で買われて96円台後半へと上昇、クロス円も幅広く買われた。
ポンド円はロンドン市場でのユーロ買いポンド売りが巻き戻されたこともあり、155円台から158円台半ばまで大幅上昇した。
ユーロ円も133円台後半から135円近辺まで上昇。
豪ドル円は76円近辺から一時77円台後半まで買われるなど、各通貨できょうの高値をつける動きが相次いだ。
ドル相場はドル安の動きが先行したものの、通貨ごとに神経質な動きをみせた。
ユーロドルは序盤1.40台乗せまで買われて高値をつけたが、中盤からは調整色が強まり1.39台後半から一気に1.38台後半まで急落する場面があった。
特段のユーロ売りのニュースは無かったが、債券利回りの上昇がドル買い戻しを誘ったほか、ユーロ売りポンド買い圧力がユーロの買い持ちを投げさせたようだ。
この動きにその他の通貨でもドルが買い戻される動きが広がった。
ドルカナダは1.12台前半から1.13台後半まで反発、ロンドン市場からの下げを消した。
ポンドドルは1.63割れの場面があったが1.63台は回復した。
ドル円は96円台半ばでの揉み合いを続け、円安・ドル高水準を維持した。
米財務省が来週の米国債入札予定を発表、前月を上回り規模となることから需給不安により債券利回りが上昇した。
この動きも取引後半のドル買い材料とみられていた。
◆ガイトナー米財務長官、上院銀行委員会での証言 18日のNY市場ではガイトナー米財務長官が上院銀行委員会で証言を行った。
議会ではFRBの権限拡大について反対する意見もあり、その証言内容が注目された。
同財務長官は、「FRBの権限と説明責任の明確化へ包括的な改革が必要」、と訴えた。
しかし、今後の法案成立には紆余曲折も予想され、「規制改革の詳細に関する難しい隔たりに取り組む必要がある」、とも述べていた。
また、「監督当局への過大な権限付与で不確実性が高まる恐れもある」、と金融規制法案の問題点を提示している。
市場では、消費者金融保護庁の新設で住宅ローンやカードローンに関するFRBの監督権限が制限されるのでは、との見方もあった。
ただ、株式市場では金融株が堅調に推移し、証言に関して概ね好感する反応だった。

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