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【NY市場】ドル安進行、株高・長期利回り低下で
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11日のNY市場は、ドル安が進行した。
ユーロドルは序盤に1.3950割れとなった後は、ほぼ一本調子で上昇して1.41台後半まで買われた。
ポンドドルも1.63台後半から1.66台乗せまであった。
ドル円も98円台後半まで上昇した後は売りが継続して97円台前半へと下落した。
ドルはロンドン市場で上値を試したあとは、米小売売上高や新規失業保険申請件数が改善したことをきっかけに売りに転じた。
NY株式市場が堅調に始まったこともリスク回避色を弱めてドル売り材料となった。
また、注目された米30年債入札が好調だったことで米国債が急速に買い戻され、利回りが低下したことでドル売りが一段と強まった。
終盤は、株式の上昇が一服して上げ幅を縮小、ドル売りも一巡して揉み合った。
ドル円97円台半ば、ユーロドル1.41近辺、ポンドドル1.65台後半での取引に落ち着いた。
バンクオブアメリカのルイスCEOの証言、WHOの新型インフルの警戒レベル「6」への引き上げなどの話題は、ほとんど材料視されなかった。
クロス円は高値水準での揉み合いが続いた。
ユーロ円は137円台後半、ポンド円は一時162円台乗せとなったが概ね161円台後半での取引だった。
原油先物が一時73ドル台まで上伸したことが豪ドル円の追い風となった。
豪ドル円は79円台前半から80円台半ばまで上昇した。
一方、カナダ円は序盤に89円台半ばまで上昇した後は88円台後半へと反落した。
カナダ中銀総裁は2010年第2四半期まで政策金利を現行の低水準に留める、最近のカナダ高を警戒、などと述べていた。
NY終盤に株式市場が軟調だったことでクロス円全般に上昇が抑えられた。
豪ドル円は80円挟みの水準で揉み合った。
◆米小売売上高プラスに転じるが消費者信用は低迷、消費回復に不安も NY市場序盤に発表された5月の米小売売上高は前月比総合が0.5%上昇、前月比コアが0.5%と上昇と原油価格高騰が売上を支えていた。
また、新規失業保険申請件数は60.1万件と前回の62.5万件からやや改善した。
これらの結果を受けて米株式市場は上昇して始まった。
その他の指標としては、FRBが第1四半期の資金循環統計を発表した。
第1四半期の家計債務は1.1%減少、消費者信用の低迷で初めての2期連続での減少となった。
住宅ローンは前期比変わらず、消費者信用は3.5%減少だった。
消費支出の回復期待にはマイナス材料となる結果だった。
また、この発表に先立ってフレディマックが週次の住宅ローン金利を発表した。
住宅ローン30年固定金利は5.59%へ上昇、前週は5.29%だった。
最近の長期債利回りの上昇が影響したもので、住宅市場の回復には好ましくないニュースだった。

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