| スポンサーリンク |
episode:13「こういう人生のことを、幸福な人生というのだ、たぶん」(第三企画室、出動す 〜ボスはテスタ・ロッサ)
- 記事詳細
- 前回までのあらすじ 12年ぶりに大日本製鋼に戻った旭山隆児(あさひやまりゅうじ)が立ち上げた新部署の名は、第三企画室。部下は風間麻美(かざまあさみ)と楠原弘毅(くすはらこうき)のふたりだけだ。インドの鉄鋼会社、ヒッタイト・スチールが大日本製鋼を買収するかもしれないという厳しい状況下、旭山は「1週間出社禁止、その間は好きなことをすること」をふたりに命じた。風間麻美は父が遺したバイクに乗り、早朝、海沿いの道を走った。 風間麻美は道路を脇へそれて、漁港に入っていった。 朝の水揚げはとっくに終わってしまったのだろう、ほとんど人気のない漁港の岸壁に、一台のバイクが駐まっていた。 さっき自分を追い抜いていったバイクだ。
| スポンサーリンク |
