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【NY市場】米株堅調、カナダドル上昇、ポンド安は一巡
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NY市場は、NY株式市場がプラス圏での推移を続けたことから円安・ドル安傾向をみせた。
ロンドン市場では、英欧加の各中銀は市場予想通り政策金利を据え置いた。
しかし、ブラウン英首相辞任のうわさが流れたことでポンドが急落する波乱相場だった。
NY序盤もその影響下から始まり、ポンド売りが先行した。
ポンド円は155円台前半、ユーロポンドは0.88近辺へとポンド安が一段と進んだ。
しかし、NY株式市場が金融株が持ち直すなど堅調な推移をみせ、全般にリスク選好的な動きへと回帰した。
ドル円は96円台前半から97円近辺へ、ユーロ円は136円近辺から一時137円乗せへと反発した。
ドル相場も、ロンドン市場のドル高傾向からドル安へと転じ、ユーロドルは1.41割れから1.42台乗せまで反発し、ロンドン市場での下げを消した。
ECB理事会で債券買い入れ増額が無かったことをユーロ買いの材料とする見方もあった。
ポンドドルも1.61近辺から1.62近辺へと下げ渋り、ポンド円は156円台後半まで回復した。
また、特に上昇が顕著だったのがカナダドルだった。
原油高に支えられてドルカナダは1.11台から1.09台前半まで、カナダ円は86円台後半から88円台乗せへと大きく買われた。
全般的に、ロンドン市場での円高・ドル高の動きを消す往来相場が形成された。
その中では、特にカナダ高とポンド安の傾向が顕著だった。
◆カナダドルの上昇目立つ、原油69ドル台乗せで NY市場ではカナダドル高の動きが目立った。
原油先物が69ドル台後半まで上昇、08年11月上旬以来の高値水準となったことが石油産出国であるカナダ通貨を押し上げた。
米ゴールドマン・サックスは原油見通しを85ドルに引き上げた。
また、カナダ中銀が政策金利据え置きを発表した際の声明で、金融環境は大幅に改善、との文言があったことも好感されたようだ。
5月5月Ivey購買担当者景況感指数は、48.4と前回53.7および予想54.0を大きく下回ったがカナダ売りの反応は限定的だった。
ドルカナダは、ロンドンフィキシングのタイミングで1.1050割れから1.09台後半まで急落、その後の戻りも限定されて1.09台前半まで安値を広げた。
カナダ円は88円台前半まで上昇、東京市場早朝につけた86円近辺の安値から2円以上の上昇幅となった。
その他通貨に対してもカナダ高で、ユーロカナダは1.55台前半へと下落、ロンドン早朝の高値から200ポイント超の下落幅だった。
ただ、原油市況について70-75ドルを当面の高値水準として意識する声が多いほか、カナダ中銀の声明では、カナダドルの上昇がポジティブな要素を相殺する恐れ、とも述べられており急速なカナダドル高をけん制する内容もあった点が留意されよう。
◆ポンドの戻りは限定的、きょうはポンドが最弱通貨 NY市場では株高の動きを受けて、為替市場は円安傾向となった。
ユーロ円は137円台を回復してロンドン市場での下げを戻した。
ユーロドルも1.40台後半から1.42近辺へと反発した。
一方、ポンド円の戻りは156円台後半までと限定的だった。
ロンドン序盤の高値が158.60レベル、NY市場での安値が155.20レベル。
このレンジの50%戻しが156.90レベルで、上値を限定していた。
ポンドドルはロンドンタイムにブラウン英首相辞任のうわさで1.63台後半から1.60台後半へと急落した。
その後の戻り高値は1.6280、1.6250、1.6210レベルと次第に反発力が鈍っていた。
ポンドがきょうの最弱通貨だった。

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