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【NY市場】利回り急低下 株高・ドル安の動き続く
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29日のNY為替市場はドル売りの動きが優勢となった。
米10年債は節目の3.5%を下回るなど米債券市場で利回りが急低下、株価も底堅く推移したことから、株高・ドル売りの動きが続いている。
今週は計1010億ドルの米国債入札が実施されたが、それも通過し、懸念が緩んでいたようだ。
入札が来週は無いことも、市場に一服感を広めた。
また、商品市場に資金が流入しており、原油、金の上昇が続いていることも、為替市場でのドル売りをフォローしている面も。
ドル円は95円台前半まで下落する一方、ユーロドルは1.41台、ポンドドルも1.62台手前まで上昇している。
◆ドル円、前日の上げ失う 10日線もブレイク ドル円は95円台前半まで下落している。
きのうは200ポイント近く急上昇していたが、きょうはその上げを一気に解消する動きとなった。
今週は米国債利回り急上昇に伴って、日本の投資家による米国の債券投資期待もドル円上昇の背景にあったが、米国債利回りの急低下で、きょうはその期待も薄れた格好。
終盤になると株価が強い動きを見せ始め、それがドル売りを強め、サポートしていた10日線をブレイク、95.10近辺まで下げる場面も見られた。
◆カナダ強い動き 商品市場がサポート 双子の赤字も影響は限定的 カナダが強い動きを示した。
きょうも商品相場が上昇しており、カナダをサポートしている。
対ユーロにもならず、資源国通貨の豪ドルに対しても買い優勢となっている。
商品市場と同時に関連通貨にも資金が集中しているようだ。
ドルカナダは1.09を瞬間割り込む場面も見られ、昨年10月以来の水準に下落している。
きょう発表になったカナダの第1四半期の経常収支は906億カナダドルの赤字となり、2期連続の赤字となっている。
カナダ政府は今年の財政赤字見通しを1月の予算案で示した337億カナダドルから、過去最大となる500億カナダドルに下方修正、11年ぶりの財政赤字を見込んでおり、米国同様にカナダも双子の赤字状態に陥っているが、他国と比較すれば相対的に健全との見方も強い。
◆クロス円終盤に乱高下 ユーロ円、ポンド円は終盤に乱高下する場面が見られた。
ドル円が下げ足を早めたことで、クロス円も押される展開となったが、株価が引け際に急速に上昇したことで、急速に下げ渋っている。
ドル安の動きの中、ドル円の下落がクロス円の上値を圧迫しているが、株価が底堅いことによって、リスク選好型のクロス円の買いも根強い。

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