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【NY市場】ドル売り加速 米国債格下げの連想も
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21日のNY為替市場はドル売りが加速した。
特段のドル売りを加速させるだけの材料は無かったが、きょうの市場はドル安、株安、債券安のトリプル安の様相となっていた。
債券安(利回り上昇)が大きな誘発剤となったが、ロンドン時間に、S&Pにより英国債の格付け見通しが引き下げられていたが、米国債についても同様の疑念が強まったと連想すれば、動きに説明が付く。
ガイトナー長官はマスコミによる米国格付けの質問に対して、米政府は財政赤字(単年度)をGDP比3%まで圧縮する決意であると述べていた。
また、きょうは議会証言も行っており、強いドルの維持は自分の責務、信頼を持続させるような政策を実行する必要があるとも述べていた。
財政赤字については持続可能なレベルではなく、この先の赤字削減の必要性も語っている。
ドル円は一時94円を割り込み、ユーロドルは1.39台まで上昇している。
ポンドはロンドン時間の急激な下げを戻してしまった。
◆94円完全ブレイクなら、下げ圧力強まる可能性も ドル円は一時94円を割り込む場面も見られた。
2ヵ月ぶりの水準である。
一旦リバウンドしているものの、94円を完全に割り込むようなら、テクニカル的には三尊天井が形成され、下押し圧力が強まる可能性も否定できない。
その場合、90円割れの可能性も視野に入る。
◆ポンド下げ戻す 格付けについては想定の範囲との見方も S&Pが英国債の格付け見通しを安定的からネガティブに変更したことで、ロンドン時間にポンドは急落していたが、NY時間に入って、ドル売りの動きから下げを取り戻し、急落前の水準を上回って終えている。
先月下旬に英予算案が発表されているが、その際の英政府の見通しでは、財政赤字が2013年にピークを向かえ、GDPの79%に達するとの試算を公表していた。
その際、財政赤字の累計がGDPの60%を上回ると、S&PはAAAのレーティングを見直す可能性があるとの指摘が出ていた。
以前から指摘されていたことでもあり、ある程度は想定されていた事とも言える。

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