スポンサーリンク |
【ロンドン市場】円高・ドル高水準での揉み合い、ユーロ高官からは楽 ...
- 記事詳細
-
14日のロンドン市場は、前日に進行した円高およびドル高水準を受けての神経質な取引が続いた。
序盤はユーロが堅調に推移した。
ユーロ圏の各中銀総裁らから景気回復の兆候がみられるとの主旨の発言が相次いだことから、ユーロ圏経済に対する楽観的なムードが流れた。
ユーロドルは1.35台半ばから1.36台乗せへ、ユーロ円は129円台後半から一時130円台へと上昇した。
対ポンドでのユーロ高の動きもみられ、ユーロポンドは0.89台半ばから0.90台乗せへと買われる場面があった。
しかし、各高官の発言のなかには一部に楽観論に警戒する意見もあり、欧州株や米株価指数先物が序盤の上昇力が息切れしてきたことから、円買いが強まっていった。
ドル円は一時95円手前まで軟化してきょうの安値をわずかながら更新した。
ユーロ円は129円手前、ポンド円は143円台前半まで反落した。
これに連動してユーロドルは1.35台前半へ、ポンドドルは1.50台半ばまで反落する場面があった。
その後は、米生産者物価指数および新規失業保険申請件数の発表を控えての揉み合いとなった。
全般的な方向性には乏しく、前日までの調整色主導の相場展開からは抜け出せなかった。
◆欧州高官からは景気回復の兆候との認識相次ぐ きょうのロンドン市場では主要な経済指標の発表が無く、欧州高官らの発言が注目された。
アルムニアEU委員は、金融・株式市場に安定化の兆し、ユーロ圏経済に回復の兆候も、銀行の損失はすべて開示されるべき、などと述べた。
ノボトニー・オーストリア中銀総裁は、安定化の兆しがみられつつある、現在の政策はインフレを加速せず、インフレリスクには迅速に対応、中期的なインフレ、デフレリスクはない、CPやその他資産の購入の可能性も、金利は最終的にゼロに近づく可能性も、など。
パパデモスECB副総裁は、経済に安定化の兆候が増えてきている、回復の開始が早まる可能性も、経済指標は低水準での安定化を示している、など楽観的な発言が多かった。
キーワードとしては回復の兆候、安定化の兆しなどのコメントが目立っていた。
ロンドン前半のユーロ買いムードを広げた。
一方、ウェリンク・オランダ中銀総裁からは、多くの不透明性が存在する、ユーロ圏のデフレリスクはみられない、回復の兆候にかんして過度の楽観論は禁物、ECBの債券購入については発表した通りだ、など他のユーロ圏高官よりも慎重な見方が示されていた。
その他、スラムコ・スロバキア中銀総裁は、政策金利の下限について決定されていない、理事会は他の選択肢についても議論できる、などと述べた。
◆ECB月報 インフレ・成長見通しを引き下げ ロンドン序盤にECB月報が発表された。
現行の金利水準は適切、インフレ見通しを引き下げ、09年インフレは0.9%から0.5%へ、10年インフレは1.6%から1.3%へ、成長見通しを引き下げ、09年はマイナス3.4%、10年はプラス0.2%と予測、などインフレ・成長ともに見通しが引き下げられた。
ただ、発表後の反応は目立たなかった。
一方、やや明るい材料もあった。
ギリシャの2月失業率が9.1%と発表され、依然として高水準だが、1月の9.4%からは低下した。

スポンサーリンク |