| スポンサーリンク |
episode:3「わたしは、一度、失敗した人間ですから」(第三企画室、出動す 〜ボスはテスタ・ロッサ)
- 記事詳細
- 「もしかしたら5年」 「うん、やっぱりそう思うか」 「なんだ。松宮さんもそう思っていたんだ」 「会社を経営している人間はみんなそう思っているだろうさ。だけど、おいそれと口には出せない。みんなでそう言い出したら需要が冷え込んで、ますます景気回復が遅くなるからな」 「経済は風の影響を受けますからね。アナウンス効果が起きて、消費者でも企業でも先行きが悪いと思えば欲しい物も買わずに我慢してしまう。無駄遣いをしなくなる。景気っていうのは無駄遣いをすることで成り立つものなのに」 バブルの頃の浮かれ加減を思い出しながら隆児はいった。あのころは新入社員がアルマーニを着ていた。 「百年に一度の不景気だといって覚悟が必要だということを伝えたあとは、できるだけ楽観的な見通しをいうしかないんだ。
| スポンサーリンク |
