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【NY市場】イベント通過で株上昇、ドル売りの動き強まる
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8日のNY為替市場はユーロドルが先導する形でドル売りが優勢となった。
朝方発表された4月の雇用統計で就業者数の減少が予想以上の鈍化を示したことから、景気底打ちへの期待感が広がった。
金融当局が前日夕に発表した大手金融機関の資産査定結果も、市場の予想通りの内容で全体的に安心感が出ている。
終盤、株価が上値追いの動きとなると、呼応する形で、為替市場ではドルが加速、ユーロドルは1.36台に上昇、3月26日以来の水準に上昇している。
一方、ドル円は99円台から98.40近辺へ下落、クロス円は上昇していたものの、ドル売りの動きが勝ったようだ。
◆雇用下げ止まりの判断は時期尚早 非農業部門雇用者数(NFP)は53.9万人減と、予想ほど悪化ぜず、雇用減少の鈍化傾向を示す内容となった。
しかし、前回、前々回分は下方修正されており、また、政府部門の雇用増がサポートした面もある。
失業率も8.9%まで上昇している中、雇用情勢が改善しつつあるとの判断までは時期尚早といったところ。
ただ、センチメントを落ち込ませる内容でもなく、期待感は高めている。
オバマ大統領も、結果は幾分励まされる内容だが、なお冷え込んだ状態ではある。
この先、更に雇用情勢は悪化が予想されるが、状況は改善に向かって進展、経済エンジンのギアはゆっくりと回復に向かい始めていると述べていた。
雇用改善は時間のかかる作業。
◆ユーロドル、2月高値目指す動きも ダウ平均の上げと伴に、ユーロは買いの勢いを強めた。
一本調子の上げを見せ、1.3525、1.3550、1.3600付近に観測されていたレジスタンスを次々と突破している。
テクニカル的に大きな節目である200日移動平均線も上抜け、ボリンジャーバンド(21日・2標準偏差)上限に再び到達、バンドを押し上げる動きとなった。
2月高値である1.3740水準が次の目標となるが、ここを抜けるようであれば、昨年末の1.45台の可能性も出てきそうだ。
◆カナダ 予想外の雇用増は一時的との見方 全体的にドル安の動きが強まり、カナダは対ドルでは買い優勢の展開、ドルカナダは本日の安値圏での推移となっている。
ただ、対ユーロ、対豪ドルでは軟調な動きも示し、きょうは勢いが一服といった面も見られる。
きょう発表になったカナダの雇用統計は予想外の雇用増加となり、発表後、カナダは買いが強まった。
世界的な景気後退から、木材や商品市況価格が下落する中、かなり意外な数字となった。
エコノミストの多くは、今回の数字がカナダの雇用情勢の底打ちと見る向きは少なく、一時的な現象との見方が多い。

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