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【東京市場】オセアニア通貨主導で、円安・ドル安に
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連休明けの7日東京市場は、日経平均の大幅高を背景に円安の動きがみられた。
特に、オセアニア通貨は強い経済指標の結果を受けて堅調だった。
東京早朝にストレステストに関するガイトナー米財務長官の発言が報じられた。
19銀行のいずれも破産状態の危機には無い、ストレステストの結果は安心感与えるものになるだろう、との内容に市場の不透明感が緩和された。
日経平均は寄り付きから金融株主導で大きく買われて年初来高値を更新、前引けは400円高となった。
為替市場では、リスク許容度が高まったとして円売り傾向をみせた。
ドル円は98円台前半から後半へ、ユーロ円は130円台後半から131円台半ばへ、ポンド円は148円台後半から149円台後半へと上昇した。
しかし、一本調子の株価上昇に連動する動きは仲値前に落ち着き、午後にかけては調整色が優勢となって午前の動きを消した。
その中で堅調さが目立ったのが、NZドルおよび豪ドルの両オセアニア通貨だった。
いずれも雇用統計が予想より改善したことで、水準を上げた。
NZドル/ドルは0.58台前半から一時0.59台乗せ、豪ドル/ドルは0.74台後半から0.75台後半まで上昇する動きとなった。
クロス円も他の通貨と比べて上昇力が強く、NZドル円は57円台半ばから58円台半ばへ、豪ドル円は73円台半ばから74円台後半まで上伸した。
午後にかけては円安に調整色が強まった。
ドル円は98円台半ば、ユーロ円131円割れ、ポンド円149円割れなど、序盤の上昇を消す動きがみられた。
アジア株が伸び悩み、ロンドン市場での英中銀およびECB政策金利発表、明朝未明の米ストレステスト詳細発表などイベントリスクが警戒された。
ただ、日経平均は底堅く300円高の水準を維持したことで、ドル円、クロス円も底割れはまぬがれた。
ドル相場は、オセアニア通貨でドル安の動きが目立ったほかは、レンジ相場が続いた。
ユーロドルは1.33近辺、ポンドドルは1.51台前半を中心の狭いレンジに留まった。
ドルカナダはクロス円の上昇でやや売りが先行し、1.16台前半へと軟化する場面があったが、午後には1.16台半ばへと落ち着いた。
◆NZ失業率が予想下回る、NZ買いの反応 早朝に発表された第1四半期のNZ失業率は5.0%と事前予想の5.3%を下回った。
ただ、前回の4.7%からは悪化している。
また、その他の項目は総じて弱い。
雇用者数は前期比-1.1%(予想-1.0%)、前年比+0.8%(予想-1.1%)、労働参加率は68.4%(予想68.8%)など。
しかし、NZドルは失業率の結果を好感して買いが先行した。
発表直後、NZドル/ドルは0.5820-30から0.59近辺へと上昇して、前日海外市場の高値を更新し、NZドル円は57円台前半から57.70-80レベルへと上昇した。
◆豪雇用統計の予想外の強さ、豪ドル買い強まる 4月の豪雇用統計は予想外の強い結果となった。
失業率は5.4%と予想5.9%および前回の5.7%から大きく改善した。
雇用者数の2.73万人増となり事前予想の2.5万人減から予想外の増加となった。
スワン豪財務相は世界的な景気後退の影響による経済減速で、失業率が上昇する、と懸念を表明していたが、今回は逆の結果だった。
豪ドルは発表と同時に買われ、豪ドル/ドルは0.74台後半から一気に0.75台半ばへと値を飛ばして、約11ヶ月ぶりの高値水準で取引された。
豪ドル円も73円台後半から一気に74円台半ばへと上昇し、約7ヶ月ぶり高値水準を記録した。
早朝から買われていたNZドルも連動して一段と上昇、NZドル/ドルは0.59台前半、NZドル円は58円台半ばへと高値を伸ばした。

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