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【NY市場】ドル売り優勢 先行きに楽観的な見方も
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4日のNY為替市場はドル売りが優勢となった。
ロンドン時間にはドル買いが優勢となり、欧州通貨売りや円買いの動きが出ていたものの、NY勢が参加してくると反転する動きとなった。
市場には先行きに対して楽観的な見方も増え始めている。
今週発表が予定されている米金融機関のストレステスト(健全性審査)の結果について、対象となった19行の大半が懸念されていたほど追加資本を必要としないとの見方も出ていた。
また、今日発表になった3月の中古住宅販売成約指数が予想外に強い内容となったことで、住宅市場の底入れ期待も強まった。
株式市場で、ダウ平均も大幅高となるなか、為替市場でもドル売りの動きが強まった格好。
◆製造業の景況感、世界的に改善 世界の製造業の景況感が改善している。
本日発表になったユーロ圏の製造業PMI(購買担当者景況感指数)確報値も速報値から若干の上方修正となった。
先週発表になった米ISM製造業景気指数なども予想を上回る強い内容を示しており、世界的に製造業の景況感は改善の兆しも見せ始めている。
JPモルガンがきょう発表した4月の世界製造業景気指数は41.8と前月の37.3から改善。
米国・ユーロ圏で改善の兆しが見られたことに支援され、7ヵ月ぶりの水準へ回復した。
世界製造業景気指数は、JPモルガンが米国、日本、ドイツ、フランス、英国、中国、ロシアなどの製造業購買担当者景況感調査(PMI)に基づいて発表している。
◆FRBの予想以上の長期債購入でドル売りが強まる場面も 中盤にドル売りが加速する場面が見られた。
ドル円は99.50近辺から一気に98円台に下落している。
米国債利回りが上げ幅を縮小したことに反応したようで、利回りの上げ幅縮小は、NY連銀によるFRBの長期債購入結果発表を受けてのもので、償還期限が2016年から2019年の間の米国債を85億ドル購入したとウェブサイトで発表した。
購入額が市場の予想より多かったようだ。
ドル円の下げに圧迫される形で、ユーロ円、ポンド円も上げ幅を縮小。
ただ、株価がしっかりしていたことで、崩れるまでには至らなかった。
◆融資基準の厳格化続く FRB調査 センチメントは改善の兆しも見せているものの、金融機関の融資姿勢はなお、厳しい局面が続いているようだ。
FRBがきょう発表した4月の民間銀行の融資担当者調査によると、融資基準を厳格化する動きは一部で縮小しつつも、住宅ローンや消費者向け融資を中心に依然として続いている。
大企業・中堅企業向け融資の基準を過去3カ月間に引き締めた銀行は全体の40%で、前回1月時点の調査(65%)から減少した。
ただ、住宅ローンの融資基準を引き締めた銀行は、信用度の高いプライムローンでも49%と高い水準で推移、非伝統的住宅ローンの融資基準も64%が厳格化している。
さらにクレジットカードの審査基準を引き上げたのは全体の58%で、消費者に対する融資基準は厳格化が続いている。
融資に対する需要も68%が弱いと回答しており、設備投資の減少や在庫圧縮で、厳格化とともに、企業の資金需要も引き続き低迷している姿も浮き彫りになっている。

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