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【東京市場】円高進行、豚インフルと米金融不安で
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28日の東京市場では、円高が進行した。
前半は豚インフルエンザの被害拡大懸念がリスク回避材料となった。
早朝にドル円は96円台前半へと下落して海外市場の安値を下回る動きとなった。
ただ、日経平均は下げ渋り、前引けはプラス圏を回復した。
ドル円も仲値近辺では96.60レベルへと持ち直す場面があった。
しかし、昼にかけて米株価指数先物が軟調に推移し、アジア株がマイナス圏へと転じた。
円買いが再び優勢となりドル円は午前の安値を下回った。
さらに、米紙が関係者の話として、FRBがシティーおよびバンカメに資本増強の必要があると要請したと伝わると一段と円高が進行、ドル円は96円を割り込む場面があった。
その後も約1ヶ月ぶりの円高ドル安水準で推移した。
クロス円にも円高圧力が掛かった。
ユーロ円は125円台後半から124円台後半へ、ポンド円は141円近辺から139円台半ばへと値を下げた。
前日海外市場ではECB高官発言でユーロ売りが先行していたが、東京市場では逆にポンド売りのほうが先行していた。
また、オセアニア通貨も軟調だった。
豪ドル円は68円台前半から67円台前半へ、NZドル円は54円台前半から53円近辺へと下落した。
豚インフルエンザ懸念が畜産大国である両国通貨に心理的圧迫を加えていた。
また、NZ中銀が30日に政策金利を引き下げる見通しとなっていることもNZドルの上値を重くしていた。
ドル相場は、クロス円の売り圧力を反映して堅調だった。
ポンドドルは1.46台前半から1.45台半ばへ、ユーロドルは1.30近辺での揉み合いから一時1.29台後半へと下押しした。
豪ドル/ドルは0.70台後半から0.70ちょうどレベル、NZドル/ドルは0.56台半ばから0.55台前半まで下落した。
ユーロよりポンド、豪ドルよりNZドルの方がより売り圧力が強かった。
◆米WSJ紙、FRBは米シティとバンカメに資本増強を求める 28日東京市場では、ストレステストの結果を巡る報道に円買いが強まった。
東京午後に各報道機関が米ウォール・ストリート・ジャーナルが関係者のコメントを報道。
FRBは米シティおよびバンカメに資本増強を要請、との内容が伝わった。
これをきっかけにドル円は一時96円割れと、約1ヶ月ぶりの円高・ドル安水準へと下落した。
ただ、関係者は両行がこの要請を断る可能性にも言及していた。
いずれにせよ、市場は米金融不安の再燃として、リスク回避的な反応を強めた。
5月4日のストレステストの内容公表を控えて、このような事前情報には注意したい。

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