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【ロンドン市場】欧州通貨安が進行、注目の米シティ決算には反応薄
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17日のロンドン市場は、米シティの第1四半期決算発表が注目された。
早朝にポンドドルが急落する動きをみせて欧州通貨を中心にドル買いの動きが広がった。
ユーロドルも続いて軟化、東京市場でのトリシェECB総裁発言を受けたユーロ売りの流れを引き継いだ。
アイルランド格下げ見通し報道も響いた。
さらに、スイス中銀総裁がデフレリスク阻止のために為替介入を継続すると表明したことでドルスイスが急伸、一段とドル高の動きを加速させた。
一方、円相場は欧州株が序盤に軟調な動きをみせると円買いの動きが強まり、ドル円が99円手前まで下落、対ドルの欧州通貨安の動きとあいまってクロス円が大きく値を下げた。
ただ、米シティの決算が改善するとの思惑から米株価指数先物が反発し、欧州株も上昇に転じたことから、円買いの動きは一服した。
ドル円は99円台前半で揉み合った。
米シティおよび米ジェネラル・エレクトリックの第1四半期決算は市場予想より改善した。
直後に円売りの反応をみせたものの、クロス円の上値は重く一段と下値を広げる場面もあった。
その後は東京市場と比べて円高水準での取引が続いた。
3月カナダ消費者物価指数は総合指数が事前予想を下回ったが、コア指数は予想を上回るまちまちの結果だった。
ドルカナダは目立った反応をみせず1.21周辺での振幅に留まった。
◆注目の米シティ決算 予想より改善も、市場は反応薄 ロンドン市場での注目イベントは米シティの第1四半期決算発表だった。
赤字予想ではあるものの株式市場には期待感が広がり、一時マイナス圏推移だった欧州株および米株先物は発表前に上昇していった。
しかし、1株損失0.18ドルと事前予想1株損失0.32ドルより強い結果の発表後の反応は限定的だった。
また、同時刻に発表された米GEの第1四半期決算も1株利益が0.26ドルと事前予想0.21ドルを上回った。
株式市場は堅調地合いを維持したものの、為替市場での円売りの反応は一時的だった。
◆欧州通貨軟調 アイルランド格下げ見通しなどで 東京市場ではトリシェECB総裁の米国の強いドル政策を容認する発言でユーロ売りが強まったが、ロンドン市場でもその流れが続いた。
米格付会社大手ムーディーズによるアイルランドの格下げの見通しが報じられたこともユーロ売りを誘った。
ユーロ圏貿易収支の改善には反応しなかった。
また、ポンドドルも軟調だった。
早朝にストップを巻き込む動きがみられ、売りが強まった。
その後、英貿易相からポンド安を懸念せず、との発言もあった。
ユーロポンドやスイスクロスなどの取引が活発だったが、対ドルでの欧州通貨安の流れは鮮明だった。
ユーロドルは1.31台前半から1.30台前半まで、ポンドドルは1.48台半ばから1.47台後半へと下落した。
ユーロ円は130円台半ばから129円台半ば、ポンド円は148円近辺から146円台半ばへと下値を広げた。
◆スイス安 スイス中銀総裁が介入継続を示唆 ロート・スイス中銀総裁の発言が伝わった。
スイス経済の安定化の兆しも足元は厳しい、輸出は引き続き弱く消費も軟調、スイス景気の回復は2010年以前は厳しいだろう、回復は緩やかな足取りとなろう、デフレリスクが継続する限り為替介入策を続ける、など。
内容はかなり悲観的なトーンが強く、スイス売りが進行した。
ドルスイスは1.15台前半から1.16台後半へと上昇、ユーロスイスは介入示唆発言で1.51台前半から1.32台前半へと急伸した。
スイス中銀は3月12日の中銀政策金利発表時にユーロ買いスイス売り介入を実施している。
その後はユーロスイスが1.50台まで軟化すると中銀高官から口先介入が相次いでいる。

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