スポンサーリンク |
上昇でも安心できない?白金価格の行方
- 記事詳細
-
4月9日のNY市場では白金価格が昨年9月26日以来、初めて1,200ドル台に達しました。
リーマンショック直後の約1ヶ月に渡り、白金価格は下落しましたが、金と同様に10月下旬には底を打ち、その後は上昇傾向に転じています。
ただ現在も白金が強い足取りを維持しているのに対し、金は2月下旬の1,000ドル到達以降は下落に転じ、現在は900ドル以下での推移が続くなど、金と白金の値動きにも変化が見られています。
一方の市場規模(取組高)規模は、安全な資産として高く評価された金、世界経済後退に伴い需要減少観測が強まる原油など、ほとんどの商品は、4月7日時点における取組高がリーマンショック直前の9月9日を下回るという縮小傾向にあります。
これに対し、白金の4月7日時点の取組高は2万969枚と枚数こそ少ないものの、9月9日時点に比べ約56%と大幅に増加しています。
それも、急激な増加が一時的に見られたわけではなく、毎週のように大口投機家の買い越し数が膨らむに伴い取組高が増加するという安定した拡大傾向を保っていることが注目されるのです。
このように、大口投機家が主導して白金の取組高が中期的に増加している要因としては、ひっ迫感が強い需給状況が挙げられます。
例えば、ジョンソン・マッセイ社の報告によると、1999年以降の10年間で、白金の供給が需要を上回ったのは2006年の1度のみで、その他の9年間は需要が供給を上回る供給不足の状態に陥っているのです。

スポンサーリンク |