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【東京市場】円高圧力続く、ポジション調整主導
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8日の東京市場は、神経質に振幅する場面があったが、大勢は円高の流れが支配的だった。
特に、ユーロ円の下げが目立ち、ユーロ安の動きも広がった。
前日の海外市場で株式が軟調だったことを受け、これまで円安・ドル安の流れを巻き返す動きが強まった。
今週は週末がイースター関連の祝日となるため欧米市場での流動性不足が懸念されており、週初からポジション調整色が強まっている。
また、ユーロにとってはアイルランドの金融対策および景気刺激策の発表が市場にネガティブに捉えられた面が指摘されていた。
朝方発表された日本の2月国際収支は経常・貿易収支ともに前回から改善したが市場の反応はほとんどみられなかった。
為替市場はユーロ円主導で円高が進行、ユーロ円は早朝の133円台後半から131円台半ばまでの大幅安となった。
ユーロドルは序盤に1.32台後半から1.31台後半へと急落し、その後も安値水準で揉み合った。
ドル円は序盤に激しく振幅した。
100円台後半から前半へと軟化した後、仲値前には100.90近辺まで急反発。
仲値にかけては再び売りが優勢となって、昼過ぎには99.80台と前日安値に並んだ。
その他のクロス円もユーロ円に連れて軟調な展開となり、ポンド円は148円台半ばから146円台後半へ、豪ドル円は71円台後半から70円台後半へと水準を下げた。
4月の豪Westpac消費者信頼感指数が+8.3%と発表され、前回の-0.2%から大幅な改善となったが豪ドルの反応はほとんどみられなかった。
◆アイルランド問題、ユーロ安の引き金に 7日、アイルランド政府は銀行から最大800−900億ユーロ規模で不良資産を買い取る機関を設立すると報じられた。
これまでの大手銀行に対する資本注入の効果が不充分との批判に対応したものとみられているが、市場では財政悪化を懸念する声があった。
また、英各紙には、財政支出を抑制するために、所得税増税や社会保障給付の一部カットなどの方策も報じられていた。
アイルランド政府が金融対策と景気対策のバランスに苦慮する状況が強まっている。
英紙には、ポンド安・ユーロ高の行き過ぎがユーロ圏経済の懸念材料との記事も掲載されていた。
8日の東京市場では、さまざまな通貨に対するユーロ売り圧力が強まっていた。
ユーロドルは1.32台後半から1.31台後半へと約100ポイント下落、ユーロポンドも上値が重く0.90台前半から0.89台後半へと軟化した。
◆3月英消費者信頼感が悪化、英第1四半期GDP予想は前期並み 朝方発表された3月の英ネーションワイド消費者信頼感指数は41と、予想45および前回2月43を下回った。
また、NIESRによる英第1四半期GDP予想は前期比-1.5%と発表された。
第4四半期予想は-1.8%から-1.5%へと上方修正された。
発表後のポンド自体の反応は特段みられず。
ただ、ポンドドルはユーロドルの下落やポンド円の売り圧力に押されて1.47台半ばから1.46台後半へと水準を下げた。
このあとの海外市場で改めて材料として取り上げられるか、留意しておきたい。

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