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「新人諸君、身なりは安上がりでも、安酒は飲むな」(泥亀サバイバル〜金ぴか偉人伝・2)
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- (前回「危機は『人脈』に頭を下げ、復活は世界を見る『戦略』で稼ぐ」から読む) (イラスト:茂本ヒデキチ) 山下亀三郎は、世界恐慌の大津波が押し寄せるなか、幹部社員の大量脱退による経営危機を、コスト削減と日本興業銀行の貸出制度の活用で切り抜けた。 興銀からの資金を豪州アジア間の小麦輸送、満洲から欧州への大豆輸送に集中的に投入し、経営を立て直した。その配船オペレーションは、世界的な食糧や資源の流れに乗じた戦略性を帯びていた。 山下は、窮地を脱してひと息ついた。 しかし、恐慌は猛威をふるっている。失業者は百万人を超え、「都落ち」する人の群れが東海道を歩いていく。東北地方は飢饉に見舞われ、親は血を分けた娘を売って、糊口をしのぐ。
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