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【ロンドン市場】ドル円・クロス円上伸、リスク選好ムード強まる
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2日のロンドン市場は、ECB政策金利発表に先立って欧州株が大幅高となり、為替市場ではドル円・クロス円が上昇した。
また、ドル円を除く主要通貨ではドル安の動きが強まった。
原油市況も高騰するなど、各市場でリスク選好ムードが広がっていた。
ドル円は東京市場からの98円台後半での揉み合いを上放れて99円台に乗せた。
欧州の各株価指数が3%-5%と大幅高となったことから一時99.91レベルと100円台目前まで上昇した。
クロス円も全般的に上昇した。
序盤はポンド円の上昇が先行していたが、次第に各通貨に円売りおよびドル売りが強まっていった。
東京15時に発表された3月ネーションワイド住宅価格が前月比+0.9%と市場のマイナス予想(-1.5%)および前回の-1.9%から大幅改善したことが好感された。
ポンド円は143円近辺から147円近辺まで、ユーロ円は131円台前半から133円台半ばまで上伸した。
カナダ円は原油高も好材料となり、78円台後半から一時80円手前まで買われた。
原油先物は一時51ドル台半ばと前日比6%を越える大幅高となった。
また、オセアニア通貨も堅調で、豪ドル円は69円台半ばから71円台前半まで、NZドル円は56円近辺から57円台後半まで値を伸ばした。
各通貨ペアで大台替わりの動きが続く強い相場だった。
ただ、ロンドン昼過ぎにはECB理事会の政策金利発表を控えて、調整される動きもみられていた。
政策金利の発表後はドル円99円台前半ばへと軟化してNY市場待ちとなった。
ユーロ円は133円近辺、ポンド円は146円近辺と高止まりだった。
◆ECB政策金利、予想外の25bp利下げに留まる ECBの政策金利は25bp引き下げられて1.25%と発表された。
市場では8割のエコノミストが50bpの利下げを見込んでいた。
ユーロドルは予想を下回る利下げ幅にユーロが買われ、ユーロドルは一時1.3420レベルまで上伸した。
ただ、その後の揺り戻しも強く、1.33台半ばへと反落して、発表前の水準へと戻した 。
ユーロポンドは0.91近辺から0.9140近辺まで買われたあと0.9100-10レベルへ反落。
ユーロ円は133円台前半へと上昇後、132円台後半から133円近辺で振幅した。
トリシェECB総裁の会見内容を確認したいとの見方もあり、一方的なユーロ買いはやや落ち着いた。
◆英財務相、G20での大きな意見の相違は無い G20についてダーリング英財務相の発言が報じられた。
G20での大きな意見の相違は無い、規制をめぐる意見の対立は報道されているほど大きくは無い、ヘッジファンドは金融システムにとって重要、など。
G20については各報道機関が財政出動に対する日米と欧州との温度差を強調する報道が目立っていた。
また、G20筋の発言として、金融サミットの声明草案のIMFに関する部分で、5000億ドルの資金増強を求める、と報じられ、株式市場に好感される場面もあった。
◆スイス中銀、デフレ・スイス安と戦う意思表明 スイス中銀のヒルデブランド副総裁は、デフレリスクと戦うために緊急措置として外貨買いを行う、一層のスイスフラン高はスイス経済にとってデフレ圧力となる、このためスイス中銀は行動する用意、経済状況の改善が見られない限りこの措置を継続する、下半期にはやや経済状況の改善が見込める、スイス経済の長期的成長過程への回帰を確認できれば金融政策を変更する、などと発言した。
報道直後には介入警戒感からユーロスイスが50ポイント程度上昇した。

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