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近代的金融システムの罠(FINANCIAL TIMES)
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- 1970年代以降、信用リスクの転売や複雑な評価モデルの導入が始まった。 市場の完成をもたらすと目された技術革新が、不透明を助長したのだ。 市場の信頼回復には、透明性の高い取引システムの確立が不可欠である。 6年前、ロンドンのロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)で働いていたロン・デン・ブレイバー氏は、自社の評価モデルが信用商品のリスクを過小評価しているという懸念を抱いた。だが、統計のプロである同氏がそれを上司に伝えたところ強い反発を受け、結局、同社を去ることになった。 「最初はやんわりと伝えようとしたのだが、誰も耳を傾けようとしなかった」とデン・ブレイバー氏は振り返る。その理由を彼はモデルに対する理解が完全に欠けていたことに加えて、「集団的思考と事業遂行に対するプレッシャーが原因だったのではないか」と考えている。

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