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発行日時: 2008-12-9 17:00

北米共通通貨「アメロ」という罠

記事詳細

米大統領選挙で消えていった NAFTA という論点

金融メルトダウンの真っ只中に行われた2008年米国大統領選挙。
それを制したのは、民主党のオバマ候補であった。
忘れてはならないのは、そこに至るまでに見られた民主党内でのオバマ対ヒラリーの激戦である。
だがオバマ次期大統領はかつての敵、ヒラリー元大統領候補を次期国務長官に任命し、各国メディアを沸かせている。
そうなった今だからこそ、大統領選当時に2人の間で行われた議論は今一度振り返っておくべきなのだ。
2人の間で当初、最も激しく議論されたのは、NAFTA(北米自由貿易協定)の改訂問題である。
NAFTA とは米国、カナダ、メキシコ3国間の間で94年に発効した自由貿易協定である。
これにより域内の域内総生産約11.9兆米ドル、総人口約4.3億人(アメリカ約2億9300万人、カナダ約3,200万人、メキシコ約1億500万人)という大規模な経済圏が生まれたのだ。
しかし、かねてより米民主党の中では、NAFTA について「メキシコが米国の雇用を奪っている」との主張が繰り返されてきた。
元来、米国民主党は労働者の支持基盤が強く、オバマ、ヒラリー両候補も表では NAFTA を批判してはいた。
しかし両者は共に NAFTA を批判しきれない“裏”があった。
そもそも米国で NAFTA に調印したのは、ヒラリー候補の夫であるビル・クリントン元大統領である。
それを踏まえてか、ヒラリー候補は NAFTA を批判していたものの、その内容はやや迫力に欠けるものであった。
それを見たオバマ候補も「ヒラリー候補は出馬まで NAFTA を支持してきた」と攻勢をかけ、NAFTA 改正を実現するのは自分だと主張した。
しかし、対するヒラリー候補も「オバマ候補は発言と行動が矛盾している」と痛烈に批判を行っていた。
特に、オバマ候補がカナダに密使を派遣して「NAFTA に対する批判は具体的な政策案を示したものではない」と伝えさせ、カナダに対してより市場を開放するように求めたというリーク報道がなされたあと、ヒラリー候補による反撃は激しくなったのだ。
このようなやり取りを見る限り、オバマ/ヒラリーの両氏は NAFTA を批判してはいたものの、結局はこの問題についてかなりの“関心”を抱いていたことが分かるだろう。
ところがオバマ対ヒラリーの対決が終了してからというもの、「NAFTA」という争点は米国大統領選挙からぱったりと姿を消してしまった感がある。
しかし、2009年1月にオバマ・ヒラリー両氏が政権に就任して以降、この争点が再度動き出す可能性が、人知れず浮上し始めていることを御存知だろうか。

ロシア勢が噂する北米の単一通貨「アメロ」

マーケットとそれを取り巻く国内外の情勢をめぐる「潮目」をウォッチする中、この関連で気になる報道が1つあった。
ロシア外務省外交アカデミーの有名教授によると、米国が将来的には米ドルを放棄し、カナダ及びメキシコとの間で新たな北米単一通貨「アメロ(AMERO)」を導入する可能性があるというのである(11月24日付露ノーボスチ参照)。
第2次世界大戦後、西側世界の金融システムを創り出したのはブレトン・ウッズ協定(1945年発動)であった。
そのブレトン・ウッズ協定は、1930年代のブロック経済が戦争をもたらしたことを反省し、米ドルを基軸通貨として自由貿易を行っていくことを決定したものである。
そして「金1オンス=35米ドル」とし、そのドルに対する各国通貨の交換比率も定めていた。
その後、米国をはじめとする各国は1973年に変動相場制へと移行したものの、その後も米ドルは米国を含まない第3国同士の取引でも使用され続けた。
現在でも世界の輸出入の5割は米ドルで行われているのが実態だ。
ところが、そのドルが崩壊し、新たな地位的単一通貨が生まれる可能性があるというのだから正に驚きである。
それではもし「アメロ」が実際に導入された場合、どのような価値を持つ通貨となるのだろうか。
このことを考える際にその手がかりとなるのが、地域的単一通貨といわれて誰もがイメージする「ユーロ」の軌跡であろう。
ユーロは1999年に導入され、まずは1ユーロ=132円台で取引が始まった。
その後2001年に向けて1ユーロ=90円台前半まで下落したものの、その後は上昇を続け、2008年夏にはついに169円台を記録した。
ところがこのコラムでも我が研究所としての予測分析を提示したとおりにユーロは下落し続け、本コラムの執筆段階では1ユーロ=117円台まで下がってきている。
それでは、この2001年から2008年夏までの高騰、そしてそれからの急落は何を意味するものなのだろうか。
ユーロが誕生する前に欧州経済を支える1つの大きな柱となっていたのが、旧西ドイツの通貨「マルク」であった。
1990年の東西ドイツ統一後、ドイツ政府は経済的に旧西ドイツと比較して疲弊していた旧東ドイツ地域に資金を供給するため、「マルク建て国債」を世界中で発行した。
「世紀の事業=ドイツ統一を助けて欲しい」との呼び声に各国はすすんで応じた。
しかしこれは後から考えてみると、世界全体が「マルク高」を望む展開をもたらすための“戦略”だったのだ。
つまりこれはドイツ政府が国内に東ドイツという「エマージング・マーケット」を作り、各国勢からの資金を集めようとした“戦略”だったのだ。
そしてそのドイツが中心となったEUは、同じやり方を取るべく東方に拡大し、今度は東欧というエマージング・マーケットを域内に収めることにも成功した。
そして西欧・中欧のユーロ圏はこれら東欧諸国を「欧州の工場」として育てるべく、多額の投資を行ってきたのである。
結果としてこれによってEU全体の経済が活性化した。
つまり、こういうことだ――ドイツ・マルクは「東西ドイツ統一」をきっかけに高騰した。
そしてその上につくられた新通貨「ユーロ」も高騰させるべく、今度は新たに東欧がEUの域内に、なかば「経済的植民地」として取り込まれた。
そのことによってユーロはぐんぐんと値上がりしてきたというわけなのだ。
しかしその結果、これらの東欧諸国は「外資依存」という弱点を抱えるに至ってしまった。
つまり、外資勢が手を引けばこれら東欧のエマージング・マーケットも崩壊しかねないシステムとなってしまったのだ。
ちょうど、1997〜98年のアジア経済危機の際の東南アジアにおける状況にも似ている。
実際、サブプライム問題に端を発する景気後退に伴いユーロ圏の各国勢が東欧から撤退。
これによってハンガリー、ポーランドといった「欧州の工場」での株式が急落し、それが今度はユーロ圏へ跳ね返り、ユーロの高騰は終焉したのだ。
一方米国はというと、欧州と同時に激しい景気減退に見舞われている。
そうである以上、米国勢も約1億500万人もの人口を抱える新興市場国メキシコを、北米共通通貨「アメロ」圏に収め、同様の「エマージング・マーケット・プロジェクト」とでも言うべきビジネスを展開する可能性があると言えよう。
しかし、そこから先の道のりは険しく、また野心的なものとなるだろう。
だが、このプロジェクトがもたらすあり得べき果実の大きさを、先行する「ユーロ」の歴史が暗示してくれているのだ。

アジアで見られるのは円と人民元の覇権争い

新たな地域的統合や単一通貨の動向を含む、世界におけるこのような最新の「潮目」について、私は12月20・21日に東京・横浜でそれぞれ開催するIISIAスタート・セミナー(完全無料)で詳しくお話したいと考えている。
ちなみに日本を含むアジアでは今後どのような展開が見られるのだろうか。
11月22〜23日に行われた APEC首脳会議では、アジア地域における自由貿易の促進を通じた更なる経済的統合を進めるべきとの宣言が採択された。
今後は、さらにどの国の通貨がアジアでリーダーシップを取るのか、覇権争いが繰り広げられるであろう。
それは具体的には、現下の金融メルトダウンの中でより“マシ”なマーケットとして注目され始めている日本の「円」と、キャッシュ・リッチな新興市場国として注目を集めている中国の「人民元」の争いとなるものと予測できる。
しかし、目先を見る限り中国については世界銀行などが2009年経済成長の鈍化を予測しており、これを踏まえて11月末に1.08%の大規模な利下げすら実施されている。
更には輸出の不振が続いているため、政府関係者たちからは人民元の切り下げを示唆する発言すら見られているほどだ。
これが実現されれば人民元が「強い通貨」としての地位から遠ざかる可能性が高い。
すると今後アジアにおける覇権争いでトップに躍り出るのは日本の円となる可能性が出てくるのだ。
つまり日本国憲法の前文にある「国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ」という一文を実現する時代が今、近付いているのである。
今後アジア地域の経済統合が進む中でリーダーシップを取っていけるか、文字どおり日本人の“気概”が今問われているのである。
そのような歴史的な「潮目」を目の前にして、私たち=日本の個人投資家・ビジネスマンたちは何を心がけていけばいいのか来年1月に開催する「新刊記念講演会」において詳しくお話したいと思っている。
ご関心のある読者の皆様に はぜひ足をお運びいただきたい。
リンクURL:http://money.mag2.com/invest/kokusai/2008/12/post_91.html 北米共通通貨「アメロ」という罠への外部リンク
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