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【NY市場】フローでユーロ堅調、株安で円強含み
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4日のNY市場では、ユーロ高・ドル安推移が加速したことを受けて対欧州通貨中心にドル安が進んだ。
この日、英中銀は1.00%、欧州中銀は0.75%の利下げに踏み切った。
ただ、利下げそのものに反応は乏しく、欧州実需のユーロ買い・ドル売りが流れを作った。
メルシュ・ルクセンブルグ中銀総裁が1月利下げの可能性について質問され、小幅な利下げは否定しなかったが、ECBはこれまでの利下げの効果を見極めるため一旦利下げを停止する可能性を示唆したことも、ユーロをサポートした。
トリシェECB総裁は利下げ発表後の会見で「これまでの利下げが様々な経路を通じた実体経済への波及という点で効果的であるという事実を受け入れることが重要」と述べていた。
ドル円やクロス円では終盤にかけて円高の動きが強まった。
米ビッグスリーの先行き懸念やコモディティ価格の下落による資源株安から米株式市場が下げ幅を広げたことが背景。
◆米自動車会社の先行き見えず、株安で円買い強まる ドル円は92.45-93.00水準で振幅を繰り返した後、92.06レベルまで軟調に推移。
米株式市場がもみ合い後、軟化したことから円買いが強まった。
クロス円では、ユーロドルの急伸を受けてユーロ円は119.27レベルまで反発後、株安・円高推移が強まると、117円台中盤まで反転した。
ポンド円は137円台中盤まで戻した後、135円台前半まで押し戻された。
カナダ円は74.15レベルまで水準を切り上げた後、原油価格の下げ幅拡大を受けて72円ちょうど付近まで下落。
◆ユーロ堅調、株安受けてもユーロドルの下値堅い ユーロドルは欧州実需のユーロ買い・ドル売りを受けて1.2612レベルから1.2847レベルまで200ポイント超急伸した。
ただ、実需の買いが尽きると商品投資顧問(CTA)の売りや株安に押され、1.2747レベルまで下押した。
ポンドドルは対主要通貨でのドル安推移を受けて1.4569レベルから1.4814レベルまで上昇した。
その後、株安加速やユーロポンドの最高値更新を受けて1.46台中盤まで反落した。
ユーロポンドは0.8615レベルから0.8725レベルまで上昇した。
ドルカナダはドル安が強まる中、1.2690レベルから1.2511レベルまで下落。
その後、原油安を受けたカナダ売りが強まり、1.2803レベルまで反発した。
◆上院銀行委員会、米ビッグスリーの救済が前提ながら進展は乏しい この日の上院銀行委員会で、シューマー上院議員は、米自動車会社を破綻させることは出来ない、破綻は病んでいる経済をさらに弱らせるため実行可能な選択肢ではない、とした。
ただ、米自動車会社の経営陣を信用しておらず、再び議会へ資金を要請するのではとも懸念していた。
ドッド上院議員は、再建案にはまだ多くの未回答の疑問が残されているとしたほか、シェルビー上院議員は、米自動車会社救済に要する値札がこの二週間で250億ドルから340億ドルに増えたことを懸念していると発言した。
米ビッグスリー寄りでない発言も目立ったものの、基本的には、米経済への影響を考慮して救済が前提の公聴会だった。
ただ、救済に向けた進展はあまりないようだ。
このほか、米財務省やFRBに協力を求める主旨のコメントも伝えられていた。
ブッシュ現大統領は再建案が長期的に有効であることを見極めたいと慎重に発言した。

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