タックス・ヘイヴン(tax haven)とは
タックス・ヘイヴン (英:tax haven、仏:paradis fiscal) とは、税金が免除される、もしくは著しく軽減される国・地域を指す。和訳から「租税回避地」とも呼ばれる。
ヘイヴン(haven)は「避難所」の意。よくある間違いであるが、タックス・ヘブン(heaven:「税金天国」)ではない。ただし、フランス語では、paradis(天国、極楽)という言葉が用いられる。
目次
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起源
タックス・ヘイヴンは、小さな島国など産業が発達しない国が、国際物流の拠点となることを促進するために作った制度である。貿易の拠点となれば定期的に寄港する船乗りなどが外貨を消費するため、海洋国家にとっては有利な方法だと考えられてきた。したがってタックス・ヘイヴン税制が適用される業種は、本来は物流セクターであった。
タックス・ヘイヴンの現状と課題
国際金融取引を活発化させる目的で一定の減税措置が設けられることは珍しいことではない。そのような意味では、タックス・ヘイヴンは東京やロンドンにすらあるといわれる。しかし、タックス・ヘイヴンといえば、通常は、ケイマン諸島のような、国際金融取引の単なる中継地として利用されることを想定したような、それ自体は特に見るべき産業のない島国が想定される。そして、現在の国際金融取引においては、租税負担の軽減を目的として、多くの資金がタックス・ヘイヴンを経由して動いており、もはやタックス・ヘイヴンは必要不可欠な存在であると考えられている。その一方で、タックス・ヘイヴンを利用した租税回避スキームに対して各国は、いわゆるタックス・ヘイヴン対策税制を整備してこれに対抗しようとしているものの、根絶にはほど遠い状況である。 また、一部のタックス・ヘイヴンには、本国からの取締りが困難だという点に目を付けた、暴力団やマフィアの資金や第三国からの資金が大量に流入しているといわれている(マネーロンダリング)。
タックス・ヘイヴンの種類
タックス・ヘイヴンには4種類あり、それぞれ免税の仕方が違う。
- タックス・パラダイス:租税なし
- タックス・リゾート:特定業種(銀行など)に対して減税または免税
- タックス・シェルター:国外源泉取得を減税または免税
- ロー・タックス・ヘイヴン:条約締結国には低い税率を適用
主なタックス・ヘイヴン
- アルバ(蘭)
- アンギラ(英)
- アンティグア・バーブーダ
- オランダ領アンティル(蘭)
- アメリカ領ヴァージン諸島(米)
- イギリス領ヴァージン諸島(英)
- ガーンジー島(英王室属領)
- キプロス
- クック諸島(ニュージーランド)
- ケイマン諸島(英)
- サモア
- サンマリノ
- ジブラルタル(英)
- ジャージー島(英王室属領)
- シンガポール
- セーシェル
- セントクリストファー・ネイビス
- セントビンセント・グレナディーン
- セントルシア
- タークス・カイコス諸島(英)
- ドミニカ国
- トンガ
- ナウル
- ニウエ(ニュージーランド)
- バーレーン
- パナマ
- バハマ
- バミューダ諸島
- バルバドス
- ベリーズ
- 香港
- マーシャル諸島
- マルタ
- マン島(英王室属領)
- モーリシャス
- モナコ
- モルディブ
- モントセラト(英)
- リヒテンシュタイン
- リベリア
関連項目
- タックスヘイヴン対策税制
- 村上ファンド
- 吉里吉里人
外部リンク
- OECD有害税制プロジェクト(日本外務省のページ)
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