カナダの経済
| カナダの経済 | ||
|---|---|---|
| 通貨 | ドル (CAD) | |
| 会計年度 | 4月1日-3月31日 | |
| 貿易機関 | WTO、NAFTA、OECDなど | |
| 経済統計 | ||
| GDP順位 | 11位(2006年) | |
| GDP | 1兆1650億ドル(2006年、PPP換算)[1] | |
| 実質GDP成長率 | 2.8%(2006年) | |
| 一人当りGDP | 35,200ドル(2006年) | |
| 部門別GDP | 農業 (2.3%)、工業 (26.4%)、第三次産業 (71.3%)(2004年) | |
| インフレ率 | 2%(2006年) | |
| 貧困層の人口 | 15.9%(2003年) | |
| ジニ係数 | 32.6%(2000年) | |
| 労働人口 | 1737万人(2004年) | |
| 部門別労働人口 | 農業 (3%)、第二次産業 (20%)、第三次産業 (74%)、その他 (3%)(2000年) | |
| 失業者 | - | |
| 失業率 | 6.4%(2006年) | |
| 主要工業部門 | 自動車、化学工業、鉱業、食品、紙、魚加工、石油、天然ガス | |
| 貿易 | ||
| 輸出 | 4050億ドル (2006年) | |
| エリア別輸出先 | USA 85.2%、日本 2.1%、イギリス 1.6%(2004年) | |
| 輸入 | 3532億ドル(2006年) | |
| エリア別輸入元 | USA 58.9%、中国 6.8%、メキシコ 3.8%(2004年) | |
| 財政状況 | ||
| 国家借入金 | 6847億ドル(2006年) | |
| 歳入 | 1835億ドル(2006年) | |
| 歳出 | 1818億ドル(2006年) | |
| 経済援助 | 26億ドル(2004年) | |
カナダの経済ではカナダの国民経済について記述する。
カナダは世界でも裕福な国のひとつであり、先進国によって構成される経済協力開発機構(OCED)や主要国首脳会議(G8)などに加盟、参加している。他の先進国と同様、経済の中心はサービス業で、国民の4分の3が従事している。また、先進国の中では珍しく、伐木搬出業や石油工業なども盛んである。製造業、特に自動車産業などもオンタリオ州を中心に盛んであり、カナダの経済に大きな役割を果たしている。一人当たりのGDPではアメリカには及ばないものの、他の主要な西洋諸国とほぼ同等なレベルである。しかし、州単位で見ればオンタリオ州をはじめ西部の各州ではアメリカに肉薄している。
1990年代前半までの経済的混乱はほぼ解消され、1997年以降は失業率が低下するなど、順調に回復を遂げている。そのため、カナダドルは2003年からの5年間で主要通貨に対しての価値を上昇させた。また、2007年9月20日には1976年以来にアメリカドルと同じレートとなった。
目次
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産業
ブリティッシュコロンビア州では林業が、アルバータ州では石油工業が、オンタリオ州北部は鉱業がそれぞれ盛んである。大西洋に面している諸州では古くから漁業が盛んであったが、現在は衰えつつある。しかし、これは漁業に限らず、今挙げた林業などの諸産業にも言えることである。これらの産業に従事している者は4%、GDPに占める割合も6%に過ぎない。それでもこの国の産業における重要な地位を占めていることは間違いない。
鉱業
カナダは世界でロシアに次ぐ2番目の面積を誇っており、同時に天然資源も多く埋蔵されている。特に前述にあるようにオンタリオ州北部など、カナダの北部には鉱山が多く存在し、鉱業が盛んである。カナダにおける大手の会社の中には、エンカナ、カメコ、ゴールドコープ、バリックゴールドなど、天然資源に関わる会社も多い。金、ニッケル、ウラン、鉛などが主に採掘されており、特にウランは世界第1位の埋蔵量である。これらは主にアメリカに輸出される。
エネルギー
カナダはエネルギー資源の数少ない純輸出国の一つである。アルバータ州を始め、隣のサスカチュワン州や、ブリティッシュコロンビア州などでも採掘される。特に、アサバスカにあるオイルサンドは世界第二位の石油埋蔵量を誇っている。
水が豊富なカナダでは水力発電がケベック州、ブリティッシュコロンビア州、オンタリオ州、マニトバ州などを中心に盛んである。水力発電は建設費が他の発電に比べて比較的安価なため、アルミニウムの生産などに一役買っている。
農業
他の先進国と同様、20世紀頃から農業人口は急激に減少したが、面積の広いカナダは当然耕地も多く、世界でもよく農作物を生産する国の一つとなっている。特に小麦(世界シェア6位)や大麦(世界シェア2位)などの穀類や、アブラナ(世界シェア2位)の生産高が高い。これらは主にアメリカ、ヨーロッパ、東アジアなどに輸出される。
漁業
カナダの漁業は大西洋に面しているニューファンドランド・ラブラドール州やノバスコシア州などを中心に古くから盛んに行われてきたが、乱獲によりここ数十年でタラ漁やサケ漁を中心に大幅に縮小している。特に、かつて世界一のタラの漁場としてカナダ大西洋側の経済を支え、ヨーロッパから多くの漁民を呼び寄せていた浅瀬グランドバンクは、大型トロール船や底引き網漁により乱獲と海底環境破壊が進み、1990年代以降漁獲量制限が行われ非常な苦境にある。
製造業
主な先進国は、力を入れる産業を農業(第一次産業)中心の産業から製造業(第二次産業)中心へ、製造業中心からサービス業(第三次産業)中心へ、と推移させることが多い。しかし、カナダの場合、常に製造業は二番目に甘んじており、製造業中心の産業になることはあまりなかった。その為、1970年から1980年における産業の空洞化はそれほど影響しなかった。それでも繊維業などいくつかの主要な産業は衰退したが、カナダにとって最も重要な産業ともいえる自動車産業は今日も盛んである。特に、オンタリオ州は、アメリカの自動車産業の中心地、ミシガン州の生産高を超える勢いがある。マグナ・インターナショナル社をはじめ、アメリカや日本の自動車メーカーの部品を製造する企業も多い。
また今世紀に入りビジネス向け携帯電話(スマートフォン)のBlackBerryを製造、販売する、リサーチ・イン・モーション社の進出も目立っており、2006年にはNTTドコモと提携し、日本にも進出をしている。スマートフォン市場において、NOKIAについで世界第2位のシェアを誇っている。
サービス業
サービス業はGDPの3分の2を占めている。国民の12%が従事する小売業では、主にショッピングセンターが中心である。アメリカのウォルマートやベストバイの子会社のフューチャーショップを始めとするチェーン店も店舗を伸ばしている。
トロントなどを中心に、金融や不動産企業などのビジネス業も盛んに行われており、近年成長しつつある産業の一つである。
教育や医療は政府によって管轄されており、特に医療は急速に成長している。その為、資金を提供するための金銭を見出さなければならないと言う問題に政府がぶつかった。ハイテク産業や娯楽産業も重要であり、これからは観光客や来訪者の増加により重要性を増していくことが予想される。
貿易
貿易はカナダの経済に大きな影響を与えている。貿易相手としてもアメリカとの関係は非常に固く、2004年時点では輸出の85%、輸入の59%を占めている。輸出品目、輸入品目ともに自動車や機械類が多い。
政治問題
移民
ここ数十年で、移民の経済状況は著しく低下した。その為、移民を支援するための資金の問題が浮上している。
地域間格差
カナダの経済は地域間にばらつきがある。国全体の3分の1の人口を占めるオンタリオ州は古くから経済の中心地で発展しており、太平洋に面するブリティッシュコロンビア州ではアジアとの貿易によって近年急速に成長しつつある。また、アルバータ州やサスカチュワン州では石油の採掘が州を非常に豊かにした。しかし、大西洋に面する諸州では特に漁業が衰退し始めてから貧困が目立つようになり、国の抱える大きな問題の一つである。
脚注
参考文献
- Howlett, Michael and M. Ramesh. Political Economy of Canada: An Introduction. Toronto: McClelland and Stewart, 1992.
- Wallace, Iain, A Geography of the Canadian Economy. Don Mills: Oxford University Press, 2002.
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