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政府紙幣

政府紙幣(せいふしへい)とは、政府が直接発行し通貨としての強制通用力を与えられた紙幣のことである。日本では中央銀行である日本銀行が開業する前の明治通宝などが発行されたほか、銀貨の代用として政府紙幣が発行されたことがある。また最近では政府が発行すると債務にならないとして、財政再建のために提案されたことがある。

概要

1945年(昭和20年)の靖国神社50銭政府紙幣
1945年(昭和20年)の靖国神社50銭政府紙幣

現在、紙幣を発行するのは中央銀行であり、その中央銀行が発行する銀行券が紙幣である。ただしシンガポールなど一部の国家では政府機関が紙幣を発行している場合がある。

日本では、前述のように日本銀行が開業するまでは政府紙幣が発行されており、1883年(明治16年)に発行された旧紙幣と交換された神功皇后が描かれた各種紙幣は「大日本帝国政府紙幣」であった。この時代の紙幣は政府が濫発したためインフレーションを招いていた。

第一次世界大戦中には、戦争により銀価格が急騰したため、銀貨の発行継続が困難になり50、20、10銭の政府紙幣が発行されたほか、1938年以降は銭単位の補助通貨が金属物資の戦争優先使用のために発行できなくなり、50銭の政府紙幣が発行されたが、10銭、5銭は日本銀行券扱いであった。なお、50銭の政府紙幣は銭単位が1953年に廃止されたため、日本では政府紙幣は完全に廃止された。

近年の論議

21世紀初頭に一部の経済学者が財政支出のために政府紙幣を発行し活用すべきとの主張があった。日本では政府が財政支出の資金を集める手段として国債発行があるが、これは債務として残る上に利子が付くという弱点がある。そこで政府が資金として政府紙幣を発行することで調達し活用しようというものである。2003年4月16日にコロンビア大学のスティグリッツ教授(2001年にノーベル経済学賞を受賞)が関税・外国為替等審議会で、「日本の政府はデフレ克服策として紙幣を増刷すべき」と提唱したが、これは政府紙幣発行の薦めであった。同様な主張は他の者も行っていたが、政府が紙幣を直接発行すると信用力のない通貨を濫発し、ひいては猛烈なインフレーションを引き起こす危険性もあるため、否定的な意見もある。また実際に政府紙幣が発行される計画も存在しない。

外部リンク

  • 政府紙幣はなぜ発行できないか
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